邦画しか観ません。

日本映画の感想文。基本的に原作未読で在宅鑑賞。ネタバレしてます!

2016年06月

『味園ユニバース』 感想。

オシリペンペンズ最高でしたー。主演は関ジャニ∞の人。
山下敦弘監督作ということで、ただのファンの感想になります。
個人的評価:★★★★★★★★☆☆
misonounivers
2015年2月14日公開/103分/日本/映倫:G
監督:山下敦弘
出演:渋谷すばる 二階堂ふみ 鈴木紗理奈 松澤匠 野口貴史 赤犬

<あらすじ>
大阪のとある広場でバンドがライブをしている中、記憶を失った若い男(渋谷すばる)が舞台に乱入し歌を披露する。ざわつく会場で鳴り響いた男の歌声は、周囲の人間を圧倒する。彼の才能に興味を抱いたバンドとマネージャーのカスミ(二階堂ふみ)は「ポチ男」とあだ名を付け、スタジオで働いてもらうことにする。やがてバンドのボーカルに迎えられたポチ男は、喪失した過去の記憶をたどっていき……。
(以上シネマトゥデイより)

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記憶を失くしてから初めて鏡を見るシーン。「…………誰?」

とりあえず主人公の渋谷すばるがめちゃくちゃ良かったです!
正直あんまり期待してなかったのですが…(すいません)。
キャラクターもいいんですけど、役者がいいですよ、この映画。
この人の顔面は最高でした。
風貌もなんとなく無骨な感じがして、シャツも基本的にビロビロだし、韓国暴力映画の主人公みたいでしたよ。かっこよかったっす。

この主人公、セリフは必要最低限のみという感じ。
前半はほとんど喋りません。
笑顔らしい笑顔もありません。
(記憶喪失の間は)とにかくずーっと無表情です。
喜怒哀楽をあまり表に出しません。
無表情ってところはカウリスマキの『過去のない男』(同じく記憶喪失モノ)からの影響なのかなーと思ったりもしました。
個人的には、主人公が無口って設定だけでもちょっと良いです。
喋らない主人公って大好きなんですよねー(『ドライヴ』のゴズリングとか)。
こういう場合セリフに取って代わるものが、たとえば暴力であったりするんですが。『味園』の主人公に唯一残ってた記憶ってのは【歌】だったんですね。

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画像は松澤匠くんのラストシーン。

話は出所シーンから始まります。
主人公がシャバに出ると昔の仲間二人が車で出迎えにやって来ます。
しかし、彼らと別れて一人になったところを何者かによって拉致されてしまい、暴行の末血まみれに…。
そして頭を殴られた主人公は、記憶喪失(逆行性健忘)となってしまいます。

どうでもいいことなんですが、この昔の仲間ってのが良かったです。
パッと見すごくクズっぽいんですよ。
ひとりは天竺鼠の坊主の方(芸人)。
その舎弟として登場するのが松澤匠なんですけど…『恋の渦』のユウタくんですよ!(『トイレのピエタ』で、ようやく名前覚えた)
冒頭からテンション上がりましたー。
底辺が似合いすぎてて大好きです。
今回もホントに軽薄なチャラ男って感じで、ずっとニタニタ笑ってます。
ムカつくんですけど、後半になると主人公によってボコボコなのでスッキリ。

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けっこう重要なシーンである記憶を失う際の暴力もすごくいいと思いました。
頭部への一撃が金属バットなんですけど、バットの振りかぶり方がわりと強烈なんですよね。
絶対死ぬだろ…って感じに思いっきりガツンといってます。
こういう描写を見るたびに、殴られた人が平然と生きてたりして(まあ、映画だからいいんだけど)、ちょっといらいらした気持ちになったりもするんですよねー。
ですが、今回は納得できました。
こんだけ強めに殴ったらさすがに記憶も吹っ飛ぶかも!と感じたので、必然性のある程良いバイオレンスだったと思います。

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たぶん『レニングラード・カウボーイズ』の日本版

目を覚ました主人公がふらふらと歩いていく先は地元のお祭り会場。
そこで赤犬(っていうバンド)がライブしてるんですけど、ここは嬉しかったです。
ついに出た赤犬!という感じで。
赤犬といえば、山下監督の初期作の音楽を演っていたことで有名(?)ですね。
熊切和嘉監督の作品でもいくつか担当してました。
まあ、大阪芸大のつながりだと思うんですけど、今回の作品は出ててもまったく不自然じゃない話です。
というか赤犬ありきのストーリーですよ。
音楽映画ですし、舞台は大阪ですし。
基本的にこの映画の出演者全員が関西弁だったと思います。
赤犬がいるんで『どんてん生活』の盟友・宇田鉄平(テッペイ)も当然出演。
ホントに楽しい映画でした。

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お祭り会場に到着した主人公は、ぼーっとバンドの演奏を眺めてから、唐突に歌っているボーカルからマイクをぶん盗ります。
そしてここで初めて歌うことに。
曲は「古い日記」をアカペラで。
正直観る前は、アイドル主演だし、関ジャニ∞だし…って感じでナメてたんですけど、ここの歌で気持ち持ってかれました。
フツーに上手いです。
そして、なにより迫力がありました。
ちょっと圧倒される感じでした。
で、ある程度歌い終わったら、なぜかぶっ倒れて気絶。
え、なんで?ってちょっと思ったけど……そのほうが面白いからいいんですよ!
そして主人公は二階堂ふみに拾われて同居するという羨ましい展開に。

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赤犬のライブ中はPAとして活躍。

カスミ(二階堂ふみ)は赤犬のマネージャーをやりながら実家の音楽スタジオを経営しています。父は二年前に事故で亡くなってしまい、一緒に散歩していた犬のポチはその時に逃げて、消えてしまったようです……!
名前のなかった主人公はカスミの家で暮らし始めてから、【ポチ男】と名付けられることに…(ひどい名前)。

それからしばらくして、赤犬のボーカルが交通事故で怪我を負い、歌声を認められたポチ男が代わりに赤犬で歌うことになるのです。
そして初ライブへ。
「古い日記」を歌うのですが、その時ついに記憶の断片が甦るんです。
ここは演出もかっこよかったんですけど、渋谷すばるがめちゃくちゃ良い。
ぼうっと止まってるだけなんですけど…。
眼力で圧倒する感じ。涙で(?)ほんの一瞬だけ眼が輝くんですよね。
観てて、ちょっと涙腺が緩みました。
ちなみに、この映画の出演者は誰ひとり泣きません。そこもよかった。

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その後、あるきっかけでカスミはポチ男の素性を知っていくことになるのですが、今の関係を壊したくないカスミは真実をポチ男に告げず、嘘をついてしまいます。
ここのすっごく微妙な感情表現は最高でしたー。
恋愛感情とも違うんですよね。
バンドに必要な人間として、いなくならないでほしい!ということみたいです。
要は、歌声に惚れた女…なのかな。

最初は、ペットロスの穴を埋める存在がポチ男だと思ってたんですけど、途中からやっぱりそうじゃないのか…と思いだして、結局最後はカスミの自己満足のためだったのかなーと思いながら終わってしまいました。
「しょうもな」ってのは、自分が喜んでることに対しての照れ隠しなのかなー。
いろいろと考えさせられました(浅いことしか考えてません)。

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黒目以外はあまり動きのない顔面。

そしてついに主人公の記憶がすべて甦ることになります。
きっかけは、おじいのカセットテープ。
ここも渋谷すばるの顔演技のみで押し切ってます。
表情は相変わらず無表情に近いんですけど、やっぱり眼光ですね。
あと間の取り方がすごく良い。

元居た家を思い出したことで、その日のうちに帰宅するのですが…嫁につらい扱いを受けてしまいます。
主人公・大森茂雄は歌が好きなだけのクズ野郎だったんです!
それからカスミのスタジオに戻るが、松澤匠が訪ねて来たことで、迷惑をかけるわけにもいかず出ていくことに…。
すべての記憶を思い出したことで居場所を失くした主人公。
ついでに主人公の暴力が松澤匠に炸裂(ここ気持ちいい)。

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やっぱり悩むときは浴槽。このあと頭まで沈んでブクブク…というベタ描写も。

カスミってキャラクターは正直ちょっと中二病っぽいんですけどね。
なんか言動が幼くて…。
「うちの世界はこれだけで足りんねん(4本指)」とか。
この映画の中でカスミだけはドラマ的なセリフ多めな印象です。
とは思いつつも、そんなところがめちゃくちゃ可愛かったりもします。
そしてスイカを食べながらの告白&種飛ばしは名シーンでした。
…二階堂ふみに肩をグーパンチされたいとか、金属バットで殴られたいとか、一緒にスイカ食べたいとか、ちょっとそういう願望ありますよ。
そんなものを全部叶えてくれる映画でもありました(実際何も叶ってないが)。

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真ん中の人が超かっこいいバカなことをしますが、とくに盛り上がりません。

ラストは赤犬+ポチ男こと大森茂雄(渋谷すばる)のライブで幕を閉じます。
この直前の出来事でけっこう感動しました!
赤犬ボーカルのタカさんが全力で場の空気を読むんですね。
ボーカルを引き渡すためにあることをします(しかもまったく見えないところで)。
笑い泣きですよ。
そして、ポチ男はステージに…。

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『殺人ワークショップ』の主演・宇野祥平さんも出てましたよ!

ラストの印象ってものすごく大事だなーと改めて思いました。
歌い終わってから、最後の最後で主人公が初めて笑顔を見せるんです。
それもカメラ目線なんかではなくて、ちょっと俯き加減にニコッとするんですけど、そこはもうヤバかった。
涙腺崩壊とかは全然ないんですけど。
「良い映画を観たなあ…」と心地よい気分になりました。

二階堂ふみの「しょうもな」の一言で終わらなくてホントに良かった!
「しょうもな」って、なんなんですかー。
激しく印象に残ったし、そこに愛情の・ようなものは感じましたが…。

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宇宙一カッコイイバンド・オシリペンペンズは名曲『拷問』を披露。

ところで、オシリペンペンズはマジに最高です。
中盤にカラオケ喫茶で演奏するシーンがあるのですが、ボーカルの石井モタコ氏はいつも裸なのに映画ではなぜか着衣でした。二の腕に「オメコ」という文字の自家製の刺青が彫ってある凄い人です。あれは子供たちへの配慮だったんでしょうか。懐かしかったし嬉しかったので、とくに残念でもないし文句もないのですが。久々に見たり聴いたりするものは、どんなものであれよくわからない謎の感動がありますよねー。そんな感じで泣きそうでした。演奏時間も、長すぎず短すぎずジャスト。ありがとう、うどんサイケ。

それからエンドクレジットをだらだら眺めていると『松ケ根乱射事件』の『モレシコ(ボアダムス)』とか本気で最高だったな!と見直してもないのに思ったり…。
ほぼ全シーン面白かったので、感想のないところがないような映画です。
面白かったです。面白かったんですが監督の過去作と比べると、熱量はそんなに高くない…と思いました、正直なところ。
本心から好きです。けど爆発力は、あんまりなかったかなー。

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ちゃんと嘔吐シーンもありました。さすがです。

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『龍三と七人の子分たち』感想。

ただただ楽しいし、大好きな映画なんですが、『みんな~やってるか!』みたいな破壊力はないですよね、やっぱり。
個人的評価:★★★★★★☆☆☆☆
Ryuzotoshitininnokobuntachi
2015年04月25日公開/111分/日本/映倫:G
監督・脚本・編集:北野武
出演:藤竜也 近藤正臣 中尾彬 安田顕 勝村政信 小野寺昭 萬田久子

<あらすじ>
組長を引退したものの、ヤクザの性分が消えないために普通の老人として生きていけない龍三(藤竜也)。そんな毎日にいら立ちを募らせる中、彼はオレオレ詐欺にだまされてしまう。人々をだます若い連中を許すわけにいかないと、龍三はかつての子分たちを召集して世直しをすることに。年齢に関係なくまだまだいけるとオレオレ詐欺のグループを倒しに向かう彼らだが、行く先々でとんでもない騒動を引き起こしていく。
(以上シネマトゥデイより)

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コメディ映画です(たけし本人もビートたけし名義での出演)。キタノ映画はほぼ全作大好きなんですが、たぶん一番感動の薄い話だったと思います…!
今回キタノブルーは封印(?)して総天然色を意識していたようです。なので、わりと派手派手しい色目が印象的でした。

ほとんどショートコントとギャグの連打みたいな内容なので、まあ笑うんだけど、泣いたり何か考えさせられたりってのは、あんまりなかったです。しかし、こういう映画をいまだに撮ってくれること自体にちょっと感動します。このゆるさはなんとなく『菊次郎の夏』っぽいなーと思いながら観てました。『ソナチネ』や『HANA-BI』のような重々しいバイオレンスなんかは皆無です。
人が死んでても爆笑できる系統の映画です。
90年代には省いていた言わなくてもいいようなセリフも多いんですけど、それがしっかり笑いになってます(と思います)。

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上画像は小野寺昭不在のメインキャスト

とにかくこれはジジイの映画です。
ショボくれた余生を過していたジジイたちが、死ぬ前にもう一花咲かせてやろうじゃねえか!みたいな話です。
以前は大物ヤクザだったんですね、みんな。それがオレオレ詐欺に騙されたことをきっかけにして組を再結成。
それから悪事(世直し?)を重ねていくんですが、それが成功しても失敗しても、なんとなくどっちでもいいような雰囲気も漂っていました。まあ、犯罪者集団が小さな犯罪を重ねていくようなストーリーなんですけど…。
死にそうなジジイたちだから許せちゃうんですかねー。
わりとだらだらしてますよ。抗争のスケールもやたらとちっちゃいし(笑)。狭い町内でやりあっているような感じです。
それが面白かったりもしたんですが。
初期のキタノ映画って一瞬も見逃せないような緊張感が常に張りつめてたんですけど、そんなのはないです、今回のは。

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ちゃんと流血するシーンもありますよ!

最も印象的なジジイが中尾彬でした。
たぶん終盤は一番目立ってたし、笑えるジジイだったと思います。
とりあえず、いろいろあって、この人は死にます!
ヤスケンに秒殺されることに…(鉄バットで一撃)。
暴力の瞬発力はやっぱり凄い!
殴った瞬間に次のカットで棺に入っていたりします。
そして死んでからが最高なんですよね。
死体の使い方が本当に不謹慎で素晴らしかったです。
ひどい扱いされてるんですけど、ある意味おいしい役でした。

この映画は不謹慎なギャグがとにかく多いです。老人介護、詐欺、右翼、ゲイ、ヤクザ、焼き鳥などなど。思いつきだけみたいな小ネタの量も多かったです。
ぼくは素直に笑えましたが、怒る人がいてもおかしくないと思います。

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敵はみんなケチでせこい小悪人。すごくナイスな配役。

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彬を殺された復讐のために事務所に乗りこむジジイたち。

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抗争に巻きこまれた死体はこんな感じに…。

どのジジイもカッコ悪くて、惨めで、バカで、最高におかしかったです。ベテラン俳優としての経歴がすごいだけに、そこの落差で笑えると思います。個人的には、『エロ事師たちより』そして『恐怖奇形人間』にも出てたエラい人・近藤正臣さんが好きでした。「おじいちゃんがんばれ!」と、温かい気持ちで観れました。なんか応援したくなりましたよ。孫目線かもしれません。 

終始楽しい映画でした。ちゃんと人も死ぬし、おもしろいカーチェイスもあるし、ラストもスパッと終わってくれます。
下條アトムの使い方とかラストのツッコミなんかもよかったです(チーン!)。
萬田久子っていうチョイスも、なんとなくすごいし…。
そして暴力のセンスはいまだに衰え知らずという感じ。
文句がないわけじゃないんですけど(脚本がアレだとか、カット割りがテレビ的だとか、濡れ場がないとか)、『アウトレイジ3』じゃなくてこういう黒いコメディを撮ってくれただけでも、なんか嬉しかったですよ。
そしてコメディ路線のキタノ映画がもっと見たいなーと思いました。
賛否ある『みんな~やってるか!』もホントに最高だし、いまだに大好きです。

たけし本人は、やや凶暴な刑事役での出演でした。
悪いやつをぶん殴ってくれると、やっぱりスッキリします。

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三又又三の出演は今回もなし。

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『映画 深夜食堂』 感想。

癒されます。大好きです。小林薫が存命する限り、ずっと続いてほしいなあ。
本作は良くも悪くもテレビシリーズと何も変わらない印象。
個人的評価:★★★★★★★☆☆☆
Shinya Shokudo
2015年1月31日公開/119分/日本/映倫:G
監督:松岡錠司
出演:小林薫 不破万作 綾田俊樹 松重豊 安藤玉恵 オダギリジョー

<あらすじ>
ネオンの光がまばゆい繁華街。その路地裏でマスター(小林薫)が営む小さな食堂「めしや」に、誰かが骨つぼを置き忘れていく。さまざまな憶測が飛び交う中、新しいパトロンを探している最中に隣り合わせになった年下の男に惹かれるたまこ、毎晩のように店に現れては常連客のあけみに会いたいと騒ぐ謙三、無銭飲食したのが縁となって住み込みで働くことになったみちるなど、クセありワケありの者たちがマスターの作る素朴な料理に舌鼓を打ちながら涙と笑いに満ちたドラマを繰り広げていく。
(以上シネマトゥデイより)

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「いらっしゃい。いつものかい?」 マジでかっこいいです。

秋からは第4部も始まるそうで、『続・深夜食堂』も公開予定。
久々に観直したので、感想書いときます。
原作漫画もドラマ版も大好きです。
実力派俳優総出演のシリーズになりつつありますね。

今回の映画は、オムニバス形式での三部構成となっています。
(「ナポリタン」「とろろご飯」「カレーライス」)

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「ナポリタン」(20分)
ゲスト:高岡早紀 柄本時生
パトロンが死んで文無しの妾とイイ仲になるが、転がり込んだ遺産によって振られてしまう男の話。趣味のプラモデルをなぜか破壊されるカワイソウな柄本Jr。

Shinya Shokudo4
「とろろご飯」(50分)
ゲスト:多部未華子 渋川清彦
男に捨てられてネカフェ難民になっていた女だったが、食い逃げが縁となりマスターの腱鞘炎が完治するまで「めしや」で働けることに…。結局、男を振る話。

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「カレーライス」(45分)
ゲスト:筒井道隆 菊池亜希子
復興ボランティアで優しくしてくれた女に恋してしまい、プロポーズ。東京まで追いかけて来たが…やっぱり振られる男の話。震災で妻を亡くした傷痕物語。

カッコ内はクレジットを除いた大体の分数です。
3つとも結末は失恋の話でした。
振られる男と振る女ってのは共通しています。
ですが、哀しいのは男じゃなくて実は女のほう…というのは松岡監督の感覚によるものなんでしょうか。
個人的に一番好きだったのは「とろろご飯」ですね。
消去法的な考えになってしまいますが、最初の「ナポリタン」は物足りないし、「カレーライス」は重すぎ!ということで、「とろろご飯」が一番好きでした。
その感想だけちゃんと書いておきます。

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まず多部ちゃんの登場シーンなんですが、ここがめちゃくちゃいいです。
彼女は料理人を目指して東京に出てきたのですが、男に金を持ち逃げされてしまい、故郷に帰ることも出来ずにネカフェ難民となっている女性です。
ネカフェのドリンクバーで氷をぼりぼり食いながらたぶん水分で空腹を満たそうとしているんですけど……ちゃんと臭そうなんですよね。
その風貌と挙動などからプーンと香ばしく匂ってきます!
見た瞬間に「臭そうな女だな、こいつ…」と思えるような説得力がありました。
後々わかるんですけど、この人臭いんですね、風呂入ってないから。

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初日の仕事終わりにマスターから「風呂に行ってきなよ」と一言。

それからいろいろあって「めしや」で彼女を雇うことに…。
ここは多部未華子だったから話が成立したような感じがしました。
手を痛めているという口実はあっても、店の二階に住まわせて雇うってのは、結局のところマスターの【情】に寄るものがデカいと思うんですよね。
たとえば、これが二階堂ふみだったら絶対にダメだったと思います。
なんかマスターの下心的なものが垣間見えてしまいます。
なので、ここだけは絶対に色気の薄い女優じゃないとダメでした。
ここに売れ線のアイドルを起用すれば、きっとそれなりに大ヒットしますよ。
でも、あえてそうせずに、『デカワンコ』の多部未華子を配した点に松岡錠司の心意気を感じましたよ!ぼくは!
(知らない人は「デカワンコ たべちゃん」でググってください)お風呂入れてよかったね~!と優しい気持ちになれました。

Shinya Shokudo9
右下は『超・悪人』『超・暴力人間』等の主演でおなじみの宇野祥平さん。

そしてマスターの元カノらしき料亭の女将さん、重鎮・余貴美子が登場。
もうこの人、威圧感が凄いです。
場にいるだけで緊張します。
いまだに学校のキビしい先生イメージが抜けないです…(ぼくだけですかね)。
デカワンコは初対面の余貴美子に見つめられて、もじもじしながら意味不明な行動を取りますが、ここはたぶん笑いどころ。
(緊張してチンコ触っちゃうみたいな原理ですかね)

マスターの腱鞘炎が治ってからは「めしや」を辞め、余貴美子の料亭でお世話になることとなる多部未華子。
もちろんその前に昔の男とキッチリ訣別します。「とろろご飯」のラストでは、おばあちゃんにもらった手紙を読むシーンがあるんですが、ここは感動しました。手紙っていうかハガキなんですけど。
文面を声に出して読むなんてバカなことはしません。
けっこう控えめに文面が数秒映る程度です。
泣く寸前くらいまではガッツリ多部未華子を映し、涙を流したであろう瞬間は後ろ姿のショットでした。このときは中原俊の映画で流れてるみたいな音楽(伝わりづらくてすいません)が薄めにかかってました。優雅な感じ(?)です。

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いろいろ書きましたが、この映画は【骨壺】の映画です!!
ずーっと骨壺がまとわりついてきます。
つまり<死>がついてまわるような話です。
あれは…なんなんだろう?という疑問が常に頭の中にある感じ。
オムニバス形式の3つの話の合間合間にこの骨壺が何度か現れます。

<骨壺のあらすじ> カッコ内は開始からの分数。骨壺を店の隅で発見(6分)
骨壺を交番に届ける(11分)
骨壺を引き取りに行く(24分)
骨壺を店の二階に放置(---)
骨壺を拝む(70分)
骨壺と一緒に酒を呑む(100分)
骨壺に酒をぶっかける(102分)
骨壺の蓋を開けたら遺灰じゃなくて、土(103分)
骨壺を寺で供養してもらう(106分)
骨壺の主・田中裕子が登場し、唐突に土下座!(108分)
骨壺を置いていった経緯をすべて解説してくれる田中裕子(110分)
骨壺の中身は遺灰じゃなくて、甲子園の土でした(112分)
カチワリイカガスカァッ!カッチワリイカガスクァ~ァッ!(113分)

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なぜだか顔を見ただけで泣きそうになる…。

序盤に登場した【骨壺】が、ラストできっちりとオチをつけてくれます。
ラスト10分くらいで田中裕子がやっと出てくるんですが、なんか最後の最後で全部持ってかれた感がありました。
ほとんど彼女の一人舞台のような5分間。
めちゃくちゃ芝居染みた言い回しなんですけど、クサいとかは一切ありません。見入ってしまいます。去り際もさらっとしてて、超カッコイイ。
なんかハロウィンをディスってた感じもしましたけど。
すごくスッキリしましたよ!

田中裕子が出てきただけでテンションが上がります。たぶんただのファンです。そして小林薫と共演ってところも、なんか、いいですよね。『もののけ姫』を死ぬほど観ていた中学時代とか思い出しました(無駄に)。
小林薫を食える大女優ってあんまりいないと思うんですけど、ラストでガツンとやられた感じがしました。
この映画(ドラマ)って、もちろん話も良いんですけど、役者の演技を堪能する!みたいな割合が大きいと思うんですよね、きっと。

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『森崎書店の日々』と『自縄自縛の私』が同時に来店。胸が潰れそうでした。

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今まで見た谷村美月で一番好きなキャラ。今後も継続してほしい難波っ子。

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『共喰い』の殴ってた人と殴られてた人に挟まれるマスター。

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今回あまり活躍しなかった常連たち。

最後に、ぼくが『深夜食堂』映画版に期待したことなんですけど、希望としては「地上波でやれないことをやってほしい」ということでした。
店の常連客はヤクザやゲイやストリッパーなどの所謂アウトローな方たちです(一般の人もいますが)。
なので、個人的には性と暴力の人情話が見たかったです。
そういった部分は本作で描かれなかったと思います。
時期的に震災と被災者を扱うほうが重要だったのかも知れません。
「そうだったらいいなあ…」程度の願望なので、そうじゃなくても、残念!とは思わないんですけど…。次回作は、できればエレクト大木とボッキー田中のような中学生が喜びそうな話が観たいなー。
あくまでも個人的な、ただの願望です。
『続・深夜食堂』には濡れ場俳優・池松壮亮が出演予定なので、なにかが起こることを期待します…。

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本作ではマスターの住居が明らかになりました!(古アパートの二階)

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原作の漫画も大好きなのでオススメですよ!

『脳内ポイズンベリー』 感想。

想像してたよりもファンタジー色強めの世界観でした!
面白がろうと努力したんですが…。原作未読。
個人的評価:★★★★☆☆☆☆☆☆
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2015年5月9日公開/120分/日本/映倫:G
監督:佐藤祐市
出演:真木よう子 西島秀俊 神木隆之介 吉田羊 桜田ひより 浅野和之

<あらすじ>
携帯小説家の櫻井いちこ(真木よう子)は、飲み会で同席して以降興味を惹かれる年下の早乙女(古川雄輝)と偶然再会。声を掛けるか否か、彼女の脳内ではいろいろな役割を持つメンバーが会議を繰り広げ、議長の吉田(西島秀俊)が取りまとめた結果、早乙女を食事に誘うという結論に。その後交際に至るも、双方の誤解や彼の元恋人の登場などで疲れ果てたいちこは、編集者の越智(成河)からもアプローチされ……。
(以上シネマトゥデイより)

2
この表情が嫌になりました…。

『インサイド・ヘッド』で大感動した後に観た感想です。
ということで、<脳内で会議する>という画期的(?)発明の鮮度はほぼゼロ。
感動する場面もあったんですけど、全体的にちょっとノレませんでした…。
脳内でのやりとりはある意味”密室劇”であり、ところどころ舞台っぽくもありました。監督は賛否両論ある『キサラギ』の人なので、こういうのが好きなんでしょうね、きっと。

落としたボタンを追いかける主人公・いちこ(真木よう子)が階段を駆け下りてくるシーンから映画は始まります。
ここは小走りなので胸がすっごい揺れています。ゆっさゆっさという感じで、これ見よがしに…(ラストシーンでも、また揺れます)。
本来喜ぶべきサービスショットだと思うんですが…ちょっと気持ちが引きました(自分がものすごくワガママに思えてきます)。
さすがにおっぱいでかすぎます!!
でも、いきなりだったのでなんとなく意表をつかれた感じがして、面白かったです。漫画的ですがけっこう自然だし、インパクトのある登場だと思いました。

4
この円卓で、会議は基本的に多数決制。

そして、そこからタイトルを挟み、いきなり脳内へ。
唐突に会議が始まります。5人で議題<恋愛>をガンガン進めていきます。
このあたりは勢いがあったし、変にこのインサイド・ヘッド状態な状況を説明したりもしないので、そこは良かったと思います。
5人ともたぶん演技は上手な役者なので、そこだけで楽しんでいる人がいても全然不思議じゃないです。

6
神木くん史上、最もハイテンションなキャラだったんじゃないでしょうか。

ただ、自分は前情報ほぼゼロでの鑑賞だったので、それぞれの役割が、正直ちょっとわかりにくかったです…。
脳内の5人は、【理性】【ポジティブ】【ネガティブ】【衝動】【記憶】の5つの役割に分けられています。

【理性】:西島秀俊
【ポジティブ】:神木隆之介
【ネガティブ】:吉田羊
【衝動】:桜田ひより
【記憶】:浅野和之

なんとなーくはわかるんですよ。でも、明確に誰が何とはわからない自分にイライラしました(きっとぼくがばかなだけです)。
これが『インサイド・ヘッド』であったなら一目瞭然です(比べるのも酷ですが)。
最初のうち【衝動】である女の子の役割を【本能】なのかなと思ってました。
しかし黒い真木よう子の登場で、こっちが【本能】なのだと…なんとなく気づいたという感じです、役割がちょっと被ってるような気もしました。

そして5人を平手バーン(!)の一撃でブッ倒しちゃう大ボス的な存在である【本能】の登場が、ちょっと早すぎます(開始15分での登場)。
議論に収拾がつかず限界MAXな状態になると出てきちゃうみたいです。
もうちょっと引っ張ってほしかった。「限界早ッ…!」となりました。
場の状況を把握している最中だったので、驚いたっていうより、焦って早く出してしまった…みたいなネガティブイメージの方が強かったです。見た目もキモいし、歩き方もキモいし(関係ないけど)。出るにしても、せめてもうすこし盛り上げてから出てほしかったです(音とかじゃなくて演出で)。

7
上階からヒールをぷるぷる震わせながら下りてくる黒い人。

いろいろとよくわからないことの多い映画でした。
わからない部分はきっと原作で補完するのでしょうけど…。
いつものように原作未読なので、話がちょっと呑み込めなかったです。
まず、この脳内会議してる人(天使?)たちは、なんか変なデカい城にいるんですけど…ここはどこなんですか?脳の中?
…という疑問で序盤は頭が埋まりました。
観る前は『ミクロの決死圏』みたいな脳髄の肉壁に囲まれて会議してるのかと思ってたんで、ワクワクしたんですけどね…。
たぶん脳内ってタイトルからして、ここは脳の中なんでしょう。
けど、天空の城って…いくらなんでもファンタジーすぎます!
それでも全然いいんですけど…。
いいんですけど、なんでもアリというんじゃなくて少しくらいは納得できるような説得力が欲しかったです。
実写にするとやっぱりどうしてもこれは不自然でしょうがなかったです。
そういうものなのだ!と思い込もうにも、ちょっと入り込めなかったです…。
脳の中じゃないのなら、もうなんか最悪ですけど…どこなんですかね。
そこに対して言及する描写はとくに無かったと思います。とくに触れられずという感じで。まあたいしたことでもないんですけど、一度ひっかかると最後までスッキリしないんですよねー。
見た感じけっこう金のかかってそうなCGでした。

8

9
城の土台はクリスタルっぽいナニカ…(飛行石?)。脳内に空ですよ!

そして会議室にモニターがついてて、いちこの現在の視点だったり、過去の記憶映像が見えるんですけど、ここにもちょっと納得いかなかったです(文句ばっかりですいません)。
記憶映像の視点なんですけど、いちこの目から見た映像ではないものがあるんですよね。記憶映像にいちこが映っちゃってるんです。
じゃあこの映像は誰目線でどこから映してるんだよ!という疑問が…。
もう全然わからなかったです。
そうすれば話の流れ上わかりやすくはなるんですけど、この【脳内会議】への説得力がどんどんなくなっていきました。そしてこの城はどこなんだと(しつこい)。
ちょっとマジで理解するのが苦しかったです。なんだか謎の多い映画でした。

11
頭上のモニターを見ながら会議は進みます。

主人公への感情移入はあんまりできなかったです。
「どうしよぉ~。頭の中が大騒ぎだァ」っていう最初のバカっぽいセリフからすでに苦手なタイプの主人公でした(漫画原作だからしょうがない気もするけど)。
真木よう子は昔からけっこう好きなんですけどね(『ベロニカは死ぬことにした』とか何十回も観ましたし)。けど、今回は…瞼ガン開きの作られたビックリ顔が多すぎて。
挙動不審だとかファッションの絶妙なダサさとかはあんまり気になりませんでした。あの帽子は本当に素敵です。
脳内で会議してる最中にじーっと目を見開いてロボットみたくフリーズしてるんですが、あれはどうにもならなかったんですかね…。この瞬間が一番ムカつきましたよ。
「おそいひと」って感じの特殊な人物設定なんでしょうか(笑)。
無駄な動きが無さすぎて逆にキモかったです…。
これが漫画なら、なんのストレスもなく読み飛ばせるんだろうけど。
実際にこういう女がいたら見ててムカつきますよ、たぶん。

あと、脳内での意見が決定してからのことなんですけど、マイクに対して喋る声と、いちこが現実世界で喋る声に、微妙なタイムラグがあるのも嫌でした。
それがある場合とない場合があるのも鬱陶しかったです。
せめてどっちか一方に統一してほしかった。

12
「ッッッッッ!!!!!!????????」

主人公に唯一共感できたのは<いちこの黒歴史告白シーン>だけでした。

いちこ「なんでこんなふうになっちゃったんだろ…。自分がどうしたいのか、よくわからなくて……。なにかあるとすぐ悪い方向に考えちゃって、とんでもないことしでかしちゃったりして…結局自分を責めたり、ああ…自分がダメなんだなって思ってばっかりで…あたしはいつも、ホントのことが言えなくッッ!!?」
…からの口を塞ぐキスシーン。

そこまでの話の流れとか二又なんかは関係なくて、ここでの真木よう子の熱演だけでうるっときた感じです(泣いてはいないけど)。
BGMは最悪でした、冷めます。泣かせのシーンで静かなピアノ演奏が流れるとホントに涙が引きます。押しつけがましくて嫌になります。ひねくれてます。

10
キス直後にこの表情!眼がキマってます!(年上編集者もたぶん脳内会議中)

そしてクライマックスは、櫻井いちこの涙からの脳内崩壊です(所謂バルス)。
部屋全体がグラグラ揺れて、涙の雨(?)が降ってきます。
ここでの白熱した会議は画面の動きが激しいです。
カメラ360度ぐるぐる回しとけば、なんとなく映像的に派手だし、マイケル・ベイみたいでかっこいいし…という安易な感じもしましたけど、ここだけは、超かっこよかったです!!
そして途切れることなくセリフの掛け合いが続くので、なんとなく盛り上がってる感じもします。画的に面白かったです。
ただし「こんなことは今まで一度もありませんでした!!」みたいなセリフはできることならやめていただきたい。【記憶】が発言するたびにイラッとしました。なんなんですかね…。【記憶】だからですかね…。

13
人が濡れるのは邦画のお約束。

年下と年上、二人の男性の間で揺れ動くアラサー女の恋心として脳内の葛藤を描いているんですが、実際一番葛藤しているのは西島秀俊が演じる議長の【理性】ですよね。
【理性】の脳内はどうなってるんだってこともすこし気になりました。
5人の見た目が人間そのものだから、その辺の線引きがちょっと曖昧でしたー(みんな羽生えてるのかな)。脳内の5人は感情的にならずに、もっと理屈っぽく意見を押しつけ合っても良かったんじゃないかなー。

あ、あと、死を覚悟した人間は躊躇せずにさっさと死んでください!!!!
だらだらせずにスパッと死んでれば10億点でした!
そうすれば【ネガティブ】【衝動】【理性】の喪失となり、ハイになった真木よう子の狂い咲き映画になったのに…!
【ネガティブ】を部屋から閉め出したり【ポジティブ】を眠らせたり、やりたい放題だったなーこの映画、思い返せば。
こういうのご都合主義っていうんですかねー。
クソ映画ではなかったですよ、全然!

3
イライラしたー。さっさと死ねよ!と思いました。この状態で一分間。

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『俺物語!!』 感想。

これまったく期待してなかったんですが、面白かったですよ。
真面目にバカをやっていて大好きです。原作未読。
個人的評価:★★★★★★★☆☆☆
oremonogatari
2015年10月31日公開/105分/日本/映倫:G
監督:河合勇人
出演:鈴木亮平 永野芽郁 坂口健太郎 渋川清彦 鈴木砂羽 寺脇康文

<あらすじ>
情に厚い硬派な日本男児の剛田猛男(鈴木亮平)は、ごつくて大きな体を持ちながらも、女子にモテない高校1年生。ある日、彼はしつこいナンパから助け出した女子高生の大和凛子(永野芽郁)のことを好きになってしまうが、後日再会した際、彼女が猛男の幼なじみであるイケメン砂川誠(坂口健太郎)のことが好きだと気付いてしまう。落胆しながらも凛子と砂川の仲を取り持とうとする猛男だったが……。
(以上シネマトゥデイより)

oremonogatari10

この映画は、二人が出会ってから告白して付き合うまでの恋愛物語です。
とりあえず、主人公・剛田猛男を演じる鈴木亮平がめちゃくちゃいいです!!
この人じゃなかったら成立しないんじゃないかってくらいにハマってます(原作知らんけど)。見た目も喋りもだいぶ現実離れしてるんですが、一言一言が全力なので、なんとなく説得力がありました。もう喋るゴリラです。
熱量と勢いだけ(?)で押し切ってるような気もしましたけど、とにかく圧倒されました。完全にいききってる感じで、演技に関しては何も文句ありません!
コントみたいな見た目も、そこがイイ!と思えました。
そこを受け入れられないと観るのがけっこうキツいと思います。

oremonogatari14

…まあ、でも、そんなことは正直どうでもよくて、この映画で重要なのはヒロインです。主人公も、親友も、周りのキャラクター全員がヒロインを輝かせるためだけに存在しているのです(と、勝手に思ってます)。
ヒロイン・大和凛子(永野芽郁)が、とにかくめちゃくちゃ可愛い!
ほとんどそれだけの映画でした。
彼女に一目惚れした主人公が「好きだあああ!!」と叫んで『俺物語!!』は始まるのですが、前半は【大和のカワイイ描写】→「好きだあああ!!」をバリエーション変えながら繰り返し応酬、という感じです。
要は、主人公がヒロインにときめいてる瞬間がこの絶叫となるんですけど、もう共感しかなかったですね。ぼくも心の中で「好きだあああ!!」と、なりました。一度も外すことなく同じ心境になりました。五回くらい叫びましたよ、マジで。

oremonogatari13

これは完全に永野芽郁(誰?ってなったけど)のアイドル映画であって、この映画の魅力全部がこの人の笑顔だと言ってもいいです(恥)。
もうヤバいです。
魅力的なヒロインがいるだけで、この映画は最高です。
とくに前半の盛り上げ方はエグかったです。
いろんなことが本気でどうでもよくなってきます。
かわいすぎます…。
ふつうの子っぽくて、そこがいいです。
お菓子作りについて語る件なんか…悶絶しそうになりました。
顔がカワイイってより(顔もカワイイんですけど)仕草だったり言動だったり、そういう部分が魅力的に映るように撮ってます。むしろ、そこの部分に全力のこだわりを注ぎこんで演出してた印象です。
恋愛映画なんで、そういうところにこだわるのは普通なんですけどね……。
そして、これが売れまくってる見飽きた女優(誰とは言いません)などではなくて、”全然知らない誰か”だったのでテンションも上がりました。初見での初対面感がよかったからか、偏見なく素直に見れたような気がします。
無知でよかった。

oremonogatari6
主人公の心情は柔道の豪快な技とともに吐き出される。

ストーリーに対する驚きは、とくになにもなかったです。
街でチンピラ・中尾明慶(すでに完全なタイプキャスト)に絡まているところを助けるという出会いのシュチュエーションからしてベタベタです。
最初から最後まで死ぬほどありきたりなことが連続します。
もちろん壁ドンもあります(正確にはビルドン)。
「このシーン見たことある!」的な既視感が凄まじかったです。
効果音なんかは、ややヤリスギってくらいに多用されてます。
計算した上でのこの映画なんでしょうけど、ここまで徹底してると清々しいです。
原作が昭和テイストなんですかね。
エンディング曲も含め、90年代前半の学園邦画を観ている気分になりました。

oremonogatari3
好きになりすぎて顔面が崩壊する主人公

あと、どんな映画を観るにしても一番注目する点なんですが、この映画…エロいシーンが皆無です。
青春映画なのに、ほぼ完全にリビドーを排しています。
モテないゴリラ面の童貞野郎なのに、悶々とするシーンはまったくありません。
夕日を眺めて、薄い涙を流して…たったそれだけ。
生々しい表現は極力控えめです。
でも、なんかそういうところを見たくない感じでもありました。
むしろ久々に、不健全なシーンがなくて本当によかった!と思える映画でした。
だから、なんか、すごいんじゃないかな(言葉になりません)。
だいぶ清い気持ちになれます。
二人の告白も超ストレートだし、もう爽やかすぎて心が洗われます。
こういう映画にありがちな雨のシーンもゼロでした、そういえば。

oremonogatari11
イケメソ

隣室に住む主人公の親友・砂川(坂口健太郎)だけがこの映画で唯一の謎だったんですけど…そこもラストでちゃんと片づけてくれます。
イケメンで、爽やかで、厭味がなくて、女に超モテるのにまったくなびかない。
女に興味のない感じ。
そして中盤で、こいつってゲイ…?と思わせるシーン。
しかしそこの疑問が解消しないままエンドロールへ。
…と思ってたら、その後にそれもキッチリと否定してくれるんです!
観終わって「あれってなんだったんだろ…?」と、溜飲が下がらずに残るものが何もなかったような気がします。本当にスッキリする映画でしたよー。

oremonogatari9
『グエムル』っぽく無駄にモンスターなこともやってて、本当に最高。

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