面白くなかったです。苛々することが続きました。
監督が本広克行と知り、なんとなく納得。原作未読。
ももいろクローバーZの熱烈なファンじゃない人の感想です。
なので、けっこう否定的な意見多め。
ももクロのことはあんまり知りません。
賛否分かれそうな『シロメ』は観ました。面白かったです。
今回は…正直もう、なんかずっとキツかったです。
画はキレイですけど、出演者は…ライブしてる時の方が可愛くないですか?
映画だからこその特別な輝きが!っていう所謂アイドル映画なのかっていうと、それも微妙でした。
演技は悪くなかったと思います。
でも、話が退屈すぎました。
予定調和すぎます。
意外性なんかは、ほぼ無かったです。
逆に驚くようなことはちらほら…。
とりあえず主人公のナレーションが多すぎます。
こまめに刻んで要所要所に数十回も入れてきます。
喋りが朗読然としているところは気になりませんでした。
しかし最悪でした。
本当に厭でした。
もうマジに苛々しました。
邦画に出てくる【手紙】と【ナレーション】が嫌いになりそうです。
小説が原作だとひとつひとつ声に出さないと気が済まないんですかね。
適当なト書きみたいな説明台詞も、説明的っていうか……完全な説明ですよ、ただの状況説明。
とても『桐島』の脚本家が書いたとは思えませんでしたよ!
全然違いました。
『桐島』の何が最高だったかというと、ナレーションが皆無なとこですよ!
なに考えてるか明確にわからないからこそ、それを想像するんですけど…この映画にそういう余地があるのかっていうと、そこの部分が主人公の台詞で埋められちゃってるから…。
だから観てる側は呆然としてなくちゃならないんです。
つらかったです。
そしてこの映画のすごいところは、画面を観ていない人(?)への配慮が凄まじい点です。
楽しい時は「楽しい」とハッキリ言うし、悲しい時は「悲しい」、驚いてる時は「驚いてる」、わからない時は「わからない」と全部言葉で言ってくれます。
すごすぎです…。
「なんだこれは…」って表情しながら「なんだこれは…」って心の中で言われても、本当になんなんだと思います。
表情を観てなくても感情がわかるような台詞になってます。
すげー!と思いましたよ。
一番感動したのはここです。
小中学生にも優しいつくりになってます。
主人公の内面ナレーションがいちいち不自然なんですけど、これ演じてる人がヘタクソとかじゃなくて、撮り方も悪いような気がしました。
だから、だいぶ変な感じになるんだと思います。
たとえばこれが大林宜彦だったら同じ脚本でももっと超絶個性的な演出法で口も出せない理解不能な領域にイってるんだと思うんですよね。
なので、こんなことになったのはきっと、すべて本広監督のおかげです。
とはいえ、やっぱ酷かったです、この映画。
余計なことばっかり考えさせられました。
これも「わたしって、なに?」な実存主義ふう映画なんですかね。
やたらと葛藤してるのに障害がほとんどないです。
自分が嫌いだから?
負けることに対してのイラつき?
で、自分じゃどうにもならないから神様(黒木華)に頼っちゃう。
もう感情移入とか出来なかったです。
「勝ちたい」らしいのだけど、主人公がなにをどう頑張っているのか、いまいち伝わってこなかったです。
練習風景はありましたけど、フツーの練習にしか見えません。
精神的な部分(?)が大きいんですかね…。
黒木華のほうがよっぽど頑張ってましたよ。
あの年齢で夢を追いかけて役者になるほうが圧倒的な覚悟に思えました。
苛々したこと箇条書き。
・上に記したこと。
・ムロツヨシのコントみたいな過剰演技(この映画には合ってないと思います)。
・すぽるとのアナウンサー(いるだけだし意味ないし台詞ないし邪魔すぎ)。
・身内受けしか狙っていない誰得な謎の親族キャスティング。
観る前には、『幕が上がる』ってタイトルで女子高生の話だから、『櫻の園』みたいな話なのかなーとだけ漠然とイメージしてました。演劇部の話で、ラストで目標にしている舞台に立ち、幕が上がって…完!なのかなと。
まあ、そうじゃなくても全然いいんですけど…この映画は『櫻の園』であえて描かなかった不必要な部分をガンガン入れ込んできた印象です。
せめて努力する場面をじっくり描いてほしかったです。
そうじゃないと、ラストの【手紙】の説得力が無くなります。
「勝てる気しかしない!」「同じく!」とか他の部員たちも頑張って努力してきたふうの台詞を吐くんですが、いつのまにこんな自信満々になったのか全然わかりませんでした。
なので結末も中途半端に見えました…。
そしてタイトルが出て、本編が終了。
そこですこし不満足に思っていても、そんな想いをかき消すように音楽(走れ!走れ!走れ!)がガンガン流れてくるので、なんとなくいろんなうやむやが誤魔化されます。
なんか楽しいし、ももクロちゃん可愛いし、面白かったな!良い映画だったな!と錯覚しそうになります。
音の使い方がうまい監督なんだと思います(良くも悪くも)。
このエンドロール、クレジットの横にだらだらと楽しそうな撮影風景が映ってるんですけど…もう最後の最後まで嫌いでしたよ!
余韻もなにもないです。
ラストで幕が上がった瞬間から普段のももクロの素っぽい映像なので、つまり映画本編は作り物だし嘘だし虚構である…という感じで、今までのドラマをすべて台無しにするようなつくりになってます。あそこは素直に原作にある銀河鉄道的ななにか(?)でいいんじゃないですか(それか黒バック)。
最後のクレジットを見て本編はやっぱりただのプロモーションビデオだったのだという結論に至りました。
そして、この映画本編よりも撮影ドキュメントのほうが絶対面白い気がしました。
ということで、全体的に残念な映画。
オタ向けもしくは地上波向けなんだと思います。
個人的には、『超能力研究部の3人』の圧勝でした(とくに比較する意味もありませんが)。
監督が本広克行と知り、なんとなく納得。原作未読。
個人的評価:★★☆☆☆☆☆☆☆☆
2015年2月28日公開/119分/日本/映倫:G
監督:本広克行
出演:ももいろクローバーZ 黒木華 ムロツヨシ 芳根京子 志賀廣太郎
監督:本広克行
出演:ももいろクローバーZ 黒木華 ムロツヨシ 芳根京子 志賀廣太郎
ももいろクローバーZの熱烈なファンじゃない人の感想です。
なので、けっこう否定的な意見多め。
ももクロのことはあんまり知りません。
賛否分かれそうな『シロメ』は観ました。面白かったです。
今回は…正直もう、なんかずっとキツかったです。
画はキレイですけど、出演者は…ライブしてる時の方が可愛くないですか?
映画だからこその特別な輝きが!っていう所謂アイドル映画なのかっていうと、それも微妙でした。
演技は悪くなかったと思います。
でも、話が退屈すぎました。
予定調和すぎます。
意外性なんかは、ほぼ無かったです。
逆に驚くようなことはちらほら…。
とりあえず主人公のナレーションが多すぎます。
こまめに刻んで要所要所に数十回も入れてきます。
喋りが朗読然としているところは気になりませんでした。
しかし最悪でした。
本当に厭でした。
もうマジに苛々しました。
邦画に出てくる【手紙】と【ナレーション】が嫌いになりそうです。
小説が原作だとひとつひとつ声に出さないと気が済まないんですかね。
適当なト書きみたいな説明台詞も、説明的っていうか……完全な説明ですよ、ただの状況説明。
とても『桐島』の脚本家が書いたとは思えませんでしたよ!
全然違いました。
『桐島』の何が最高だったかというと、ナレーションが皆無なとこですよ!
なに考えてるか明確にわからないからこそ、それを想像するんですけど…この映画にそういう余地があるのかっていうと、そこの部分が主人公の台詞で埋められちゃってるから…。
だから観てる側は呆然としてなくちゃならないんです。
つらかったです。
そしてこの映画のすごいところは、画面を観ていない人(?)への配慮が凄まじい点です。
楽しい時は「楽しい」とハッキリ言うし、悲しい時は「悲しい」、驚いてる時は「驚いてる」、わからない時は「わからない」と全部言葉で言ってくれます。
すごすぎです…。
「なんだこれは…」って表情しながら「なんだこれは…」って心の中で言われても、本当になんなんだと思います。
表情を観てなくても感情がわかるような台詞になってます。
すげー!と思いましたよ。
一番感動したのはここです。
小中学生にも優しいつくりになってます。
主人公の内面ナレーションがいちいち不自然なんですけど、これ演じてる人がヘタクソとかじゃなくて、撮り方も悪いような気がしました。
だから、だいぶ変な感じになるんだと思います。
たとえばこれが大林宜彦だったら同じ脚本でももっと超絶個性的な演出法で口も出せない理解不能な領域にイってるんだと思うんですよね。
なので、こんなことになったのはきっと、すべて本広監督のおかげです。
この人はすごいような気がします。(黒木華)
とはいえ、やっぱ酷かったです、この映画。
余計なことばっかり考えさせられました。
これも「わたしって、なに?」な実存主義ふう映画なんですかね。
やたらと葛藤してるのに障害がほとんどないです。
自分が嫌いだから?
負けることに対してのイラつき?
で、自分じゃどうにもならないから神様(黒木華)に頼っちゃう。
もう感情移入とか出来なかったです。
「勝ちたい」らしいのだけど、主人公がなにをどう頑張っているのか、いまいち伝わってこなかったです。
練習風景はありましたけど、フツーの練習にしか見えません。
精神的な部分(?)が大きいんですかね…。
黒木華のほうがよっぽど頑張ってましたよ。
あの年齢で夢を追いかけて役者になるほうが圧倒的な覚悟に思えました。
苛々したこと箇条書き。
・上に記したこと。
・ムロツヨシのコントみたいな過剰演技(この映画には合ってないと思います)。
・すぽるとのアナウンサー(いるだけだし意味ないし台詞ないし邪魔すぎ)。
・身内受けしか狙っていない誰得な謎の親族キャスティング。
観る前には、『幕が上がる』ってタイトルで女子高生の話だから、『櫻の園』みたいな話なのかなーとだけ漠然とイメージしてました。演劇部の話で、ラストで目標にしている舞台に立ち、幕が上がって…完!なのかなと。
まあ、そうじゃなくても全然いいんですけど…この映画は『櫻の園』であえて描かなかった不必要な部分をガンガン入れ込んできた印象です。
せめて努力する場面をじっくり描いてほしかったです。
そうじゃないと、ラストの【手紙】の説得力が無くなります。
「勝てる気しかしない!」「同じく!」とか他の部員たちも頑張って努力してきたふうの台詞を吐くんですが、いつのまにこんな自信満々になったのか全然わかりませんでした。
なので結末も中途半端に見えました…。
そしてタイトルが出て、本編が終了。
そこですこし不満足に思っていても、そんな想いをかき消すように音楽(走れ!走れ!走れ!)がガンガン流れてくるので、なんとなくいろんなうやむやが誤魔化されます。
なんか楽しいし、ももクロちゃん可愛いし、面白かったな!良い映画だったな!と錯覚しそうになります。
音の使い方がうまい監督なんだと思います(良くも悪くも)。
このエンドロール、クレジットの横にだらだらと楽しそうな撮影風景が映ってるんですけど…もう最後の最後まで嫌いでしたよ!
余韻もなにもないです。
ラストで幕が上がった瞬間から普段のももクロの素っぽい映像なので、つまり映画本編は作り物だし嘘だし虚構である…という感じで、今までのドラマをすべて台無しにするようなつくりになってます。あそこは素直に原作にある銀河鉄道的ななにか(?)でいいんじゃないですか(それか黒バック)。
最後のクレジットを見て本編はやっぱりただのプロモーションビデオだったのだという結論に至りました。
そして、この映画本編よりも撮影ドキュメントのほうが絶対面白い気がしました。
ということで、全体的に残念な映画。
オタ向けもしくは地上波向けなんだと思います。
個人的には、『超能力研究部の3人』の圧勝でした(とくに比較する意味もありませんが)。
濡れないよりは濡れたほうが絶対イイ(意味なくプールに落ちてる主人公)
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