邦画しか観ません。

日本映画の感想文。基本的に原作未読で在宅鑑賞。ネタバレしてます!

サスペンス

『GANTZ:O』感想。(PG12)

おっぱい!生首!妖怪軍団!ということで、エログロも充実していて大満足。
個人的評価:★★★★★★★★☆☆ 80点
GANTZ-O
2016年10月14日公開/96分/日本/映倫:PG12
総監督:さとうけいいち
監督:川村泰
原作:奥浩哉
声の出演:小野大輔、M・A・O、郭智博、早見沙織、池田秀一、ケンドーコバヤシ、レイザーラモンRG、レイザーラモンHG、津嘉山正種、小野坂昌也、津田健次郎、小川輝晃、吉田尚記、梶裕貴

公開から半月以上も経っちゃったんですが、ようやく観てきました。ファースト・デイで安いし、ほかに観たいものも無いし、そろそろ上映終わっちゃいそうだし…と、わりとテンション低めで観に行ったんですが、めちゃめちゃ面白かったですね。ほとんどずーっと妖怪と戦ってるだけみたいな映画でした!!そこが良かったです。原作は連載当時に読んでました。読み返したりもしていなかったので大阪編はうろ覚えの状態でしたが、問題なく楽しめました。

たぶん感想読む人はガンツ知ってると思うので詳しく説明しませんが、「夜にみんなで集まって殺しに行く」物語です。舞台は大阪。GANTZ - Wikipedia

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あらすじ

高校生の加藤勝は、地下鉄で起きた事件によって死ぬ。ところが次の瞬間、マンションの一室にいた。加藤はそこで、リーダーが不在の東京チームと一緒に火の手が上がる大阪に転送され、サバイバルゲームに参加することになる。大阪チームと遭遇し、妖怪型の星人軍団=百鬼夜行と戦いを繰り広げる加藤。一人で待つ弟のもとへ生還するため戦い抜く加藤の前に、大ボス“ぬらりひょん”が現れ……。
(以上シネマトゥデイより)

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感想

原作からの改変点がいくつかあり、初心者でもわかりやすくGANTZの世界へと入っていける作りになっていたようです。個人的には原作読んだけど細かい内容なんかはほとんど何も覚えていないような状態だったので、この辺の親切さは嬉しかったですね。ヘタに説明もしすぎずに見れば理解できるような演出でしたし極力ムダを排除していたようにも見えました。世界観イメージは原作そのまま、という印象でした。巧い改変だったんじゃないかなと思います。

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まず、画は文句なしでした。全編3DCGアニメーションなんですが、もうこれが圧倒的な映像美。凄かったですよ。CGアニメをそんなにいっぱい観ているわけでもないので、正直よくわかりませんけど、どうやら現時点での世界最高水準らしいです。キャラクターの人間たちはリアルな人間というよりはラブドールに近い質感だった気がしましたが、とくに違和感もなく観れました。背景の街並みなんかもすごくリアルだったし、ガジェット関係はどれもかっこよかったです。それから血の質感もドロドロしてて好みな感じでした。映像は全体的にクオリティ高かったと思います。そして、ここ重要なんですが、女たちがちゃんとエロくて可愛い。スーツはパツンパツンだし、巨乳で美形だし、シコリティ高め。自然に揺れるおっぱいも最高。視覚的には、けっこう満足できました。所謂、眼福映画ですよね、これは…。

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ドラマはほぼ無いっていうか、ストーリーは薄っぺらかったと思います…!!あえて削ぎ落としたような印象も受けました。加藤が死んで、部屋に転送されて、それから大阪で死闘を繰り広げ、そして生還する(家では弟が帰りを待っている)。それだけでした…。八割方戦闘シーンです。なんか後半ムリに人間ドラマ入れこんできた感じもしちゃったんですが、あれがないと本当に「戦ってるだけの映画」になっちゃうから必要だったんでしょうかね…。個人的にはドラマ部分をさらに削ってマジで戦ってるだけの映画でもよかったかなーとも思います。とにかくアクションシーンの連続なのでそれだけで十分面白いですし、迫力もありました。

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残酷描写は強烈でしたよ。けっこう好きです。とにかくあっけなく人間もバケモノもガンガン死んでいくし、人体破壊も見応えがありました。PG12ギリギリな表現だったと思います…。頭が吹っ飛ぶようなシーンはわりと隠していたり、カメラを引きで遠目から映していたり、あと、人体切断描写は肝心な部分でカット割っていたり、レイティング対策なのか分かりませんが撮り方は工夫しまくっていた感じがしました。「何を映して何を映さないか」という部分は気を使っていたんじゃないかな(当り前だけど)。そこでの引っかかりも感じなかったし上手だったと思います。妖怪は非人間なのでガンガン殺害しています。肉塊の表現なんかは楽しかったですね。終始血まみれの映画でした。

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百鬼夜行のごとく大量に登場する妖怪たちは、造形もみんなグロテスクで最高でした。単純に気持ち悪かったし、それぞれ重量感もあり、質感なんかも素晴らしかったと思います。ただ思ったのが、強敵が多すぎます…。ホントに強すぎて、これはどうなんだろう…と。倒した!と思ったら、また次の敵が出現!これの繰り返しなんですよねー。倒しても倒してもキリがない、ってのは分かるけど、ちょっとしつこすぎたような…。連載時でこういう展開になるのは、全然理解できるしアリだと思います。けど一時間半にこう何度も何度もだと、途中でダレましたよ。「またかよ」「もういいよ」「強すぎ」という気持ちにもなってしまい、ここは少し回数減らしたほうが良かったんじゃないかなーと思いました。見ててすごく疲れてしまいました。

牛鬼と対決するガンツロボは登場しただけで「うおおお!すげええ!なんなんだコイツ!」となり、観終わってから「なんだったんだアイツ…」って感じでした。テンション上がったけど、あまりにも唐突な登場と幕引きで…。脚本はだいぶ大味だった気がします。まあ、でも、そんなことどうでもいいのかな。

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後半の感動BGMは、うーん、ちょっと苦手でした。なので少しだけイラついてしまい、そして鈴木のオッサンが「なんか良さげなこと」ばかり言いやがるので、すいません、超鬱陶しかったです。原作でも、たしかそんな感じだったし、ここはたぶんただの個人的な好みの話だと思うんですが、「生きて帰れて良かったね」みたいなあの感じ、それに「命って大切だよね」(そんなセリフはありませんが)みたいな、ああいう雰囲気大嫌いなんですよ。加藤は純粋に正義の人だと思うんですが、鈴木のオッサンこそ偽善に見えました。だってさアイツ敵にぶっ倒されてから終わるまでずっと死んだフリしてたんでしょ?(気絶してたのかも知れないけど)マジで役立たずだし、そのわりには口ばっかり挟んでくるし、具体的な代案出さずに「それはダメだ!」みたいなこと言い出すし、もうムカつきましたよー。最初にムカついたのがどこだったか覚えてないけど、それからずっと批判的な目で見続けてしまったので、細かいところこっちが変に解釈してるだけなような気もしますけど、終盤のオッサンは絶対ヒドかったと思います。とくにマンションの部屋に戻ってからが、妙に善人ぶってて個人的には気に入らなかったですね。マジで百回くらい死んでほしいと思いました。全然活躍しないしさー。そのわりに年長者目線で人生を悟ったような物言いが…。感動よりも苛立ちのほうを強く感じてしまいました。ただの好みの問題かもしれないですが…。

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あとねー、人が頑張って必死に戦っているところを安全地帯から「危ないッ!」とか「このままだと…」とか好き勝手言ってんのもちょっと気になりましたよー。「私たちは戦力にならないから…」ってのは分かるんですけど、みんな武器持ってんだから少しでも応戦したりしろよ!とか思ったり…。でも、もし自分があの現場にいたら何もせずに誰かが戦ってんのを見てるだけなんだろうなーとも思ったり。あの呆然と立ち尽くしている雑魚キャラたちを見て『スーサイド・スクワッド』のボス戦での苛立ちなんかを思い出したりもしました。でも結局最後はみんなで一致団結して頑張ってたから良かったのかな(鈴木以外)。爆発はイイ感じの爆発でした。

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オムライスを作って帰りを待つ弟君…。

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声優は、岡八郎役のケンコバだけが浮いていたというか、なんか激しく引っかかってしまいましたよ。まず顔と声が全然合ってないし…。声に特徴ありすぎるのか、中の人の顔が浮かんでしまって、声当ててる感丸出しっていうのか、ケンドーコバヤシそのままな喋りでした…。ここは普通に普通の声優さん起用したほうが良かったように思います。岡八郎が一番かっこよかっただけに残念でした…。その他のキャラは、どれも合っていたし違和感なく観れましたー。HGとRGもハマってたと思います。良かった。

gantzo

めっちゃ可愛かった杏さん。

原作ファンに怒られそうですが、これは原作よりも可愛かったのではないんでしょうか。もうキュンキュンしましたよ。ときめきましたー。声優さんは知らん方でしたが、合ってたと思います。そんで、死に方もすごく素敵ですよね。胴体が真っ二つに切断されて死亡! カットは割っちゃってたので切断の瞬間は映ってなかったような気がしますが、やっぱり人体がバラバラになってこそGANTZだなーと改めて思いました。良い死に様でした。興奮した!!

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漫画原作とTVアニメ版はほぼリアルタイムで見てました。それから実写『GANTZ』は映画館で、『GANTZ PERFECT ANSWER』はレンタルで…と、一応は全部観た感想ですけど、原作から派生した映像作品の中では『GANTZ:O』が一番面白かったと思います(かなり文句も書いてしまいましたが)!

「96分で話こんだけ?戦ってるだけじゃん!」という意見もその通りなので、「大傑作!」と言われるとちょっと疑問に思わないでもないですが、キモい敵とグロいバトルを繰り広げる戦闘シーンこそがガンツの魅力だとも思うので、今回の『GANTZ:O』が最高の形だったのかもしれません。

guntz_oppai

大好きだった女体形態が面白く再現されていたところは嬉しかったです。感動しました。むしろ原作よりもっと艶めかしくグロテスクになっていたんじゃないかなー。テンション上がりましたよー。キモい!

gantz_kubi

生肩首のシーンは原作通りでした!サイコー!

o_oppai

二人揃って巨乳!大きさも形も理想的!そして質感がですね、柔らかすぎず!硬すぎず!これがすごく良い!まさに理想的なおっぱいで…ぷるぷるぽよぽよ何度も揺れて………。


おしまい


↑予告

GANTZ コミック 全37巻完結セット (ヤングジャンプコミックス)


エロ描写がエグいエロまでいかず”ちょいエロ”程度で留まってしまっていた点も少し不満だったんですよねー。セックス中毒のド変態が登場していたらもっと好きになれたような気もします。個人的にはすごく見たかったんですが、PG12にはキツめのキャラだったし、96分の尺で収めようとすると削らざるを得なかったんですかね…。R18+過激版とか作ってもらえないでしょうか、絶対に観に行くのに…。

『怒り』感想。(PG12)

「怒り」「信じる」「許す」という部分での感動はそれほどでもなかったんですが、キャラクターの描き方は面白かったと思います。そこは楽しめました。
犯人についてのネタバレあります、一応。
個人的評価:★★★★★★★☆☆☆
ikari
2016年09月17日公開/141分/日本/映倫:PG12
監督:李相日
原作:吉田修一
出演:渡辺謙 森山未來 松山ケンイチ 綾野剛 広瀬すず 佐久本宝 ピエール瀧 三浦貴大 高畑充希 原日出子 池脇千鶴 宮崎あおい 妻夫木聡 水澤紳吾

<あらすじ>
八王子で起きた凄惨(せいさん)な殺人事件の現場には「怒」の血文字が残され、事件から1年が経過しても未解決のままだった。洋平(渡辺謙)と娘の愛子(宮崎あおい)が暮らす千葉の漁港で田代(松山ケンイチ)と名乗る青年が働き始め、やがて彼は愛子と恋仲になる。洋平は娘の幸せを願うも前歴不詳の田代の素性に不安を抱いていた折り、ニュースで報じられる八王子の殺人事件の続報に目が留まり……。
(以上シネマトゥデイより)

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公開から半月経って、映画『怒り』ようやく観てきました。
平日のレイトショーでしたが客席は(BL目当ての?)女性ばかりでほぼ満席という感じでした。豪華キャストですしネームバリューに惹かれて鑑賞した方も多いのかなと思います。自分の場合は吉田修一が原作ということで…観なければ!という感じですね。ですが原作の『怒り』未読です…。購入しましたが、間に合いませんでした。なので、映画本編のみの感想になります。

以前から劇場に行くたびに予告がバンバン流れていましたし、李相日監督と小説家・吉田修一の『悪人』タッグ、加えて豪華なキャスト陣ということで若干の期待はしつつ、ですが李監督の前作『許されざる者(日)』がそこまで楽しめなかったので、ゲイ描写が面白かったらいいな、という程度の気持ちで鑑賞しました。『悪人』のほうは、賛否両論で否定的意見多めなイメージありますが、個人的にはけっこう好きです。部分的には大嫌いなところもありますし、大絶賛ではないのですが、主人公への感情移入は当時ハンパなかったです…。なので、嫌いにはなれない作品ですね。

で、今回の『怒り』なんですが、出来としてはわりと同じような印象でした。好きなところもあるけど、嫌いなところもあって、オチ微妙…って感じです。テーマ自体は深いものだったと思います。しかし、それが伝わってきたかっていうと……。信じることの難しさ云々は分かります。それより肝心の【怒り】の部分が、とくに犯人の【怒り】が、いまいち理解できませんでした。だからって作品に対して「ふざけんな!」と怒るほどでもなく、なんていうか、全体的には、まあまあでした。所々ディティールの部分は面白かったんですが…。

(予告動画は一番下に貼ってあります)

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大雑把なあらすじは上にも書いてありますが、日本の異なる三カ所で同時進行するヒューマンミステリー映画(?)だそうです。ミステリーの要素は少なめで大筋は人間ドラマを描いていたと思います。八王子の閑静な住宅地で夫婦の惨殺死体が発見されるところから話は始まります。現場には、血で書かれた【怒】の文字が残されており、その後犯人は逃走。逮捕されることなく一年が経ったある日、整形して潜んでいるとされる犯人の似顔絵がテレビで公開されます。そして、千葉、東京、沖縄で、犯人だと疑わしい3人の男の存在が浮上し、彼らを取り巻く人々の心が揺さぶられていく…というものです。

容疑者は以下の通りです。
  • 千葉編:田代哲也(松山ケンイチ)
  • 東京編:大西直人(綾野剛)
  • 沖縄編:田中信吾(森山未來)
いずれも素性の知れない3人。犯人はいったい誰なのか?

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とりあえず、好きだったところから書いていきます。

妻夫木と綾野剛のゲイ描写はサイコーでした。東京編ですね。まあここは見てる間ずっと楽しかったです。ゲイでサラリーマンの妻夫木は、発展場で拾った素性不明の男・綾野剛をヒモにしてあげることになります。出会いは肉体関係からでした。この発展場(サウナ)を妻夫木がスタスタ歩いていくシーンなんかはテンション上がりましたよ、大好きですね! そのちょっと前には妻夫木がプールで男だらけのパーティーに参加しているんですが、そこでの派手さ加減から一転して発展場では急に描写が生々しくなるわけです…。そこらじゅうでムチムチの男たちが、まあ汗まみれで、激しく愛しあっており、ここのシーンは『シェイム』(SEX依存症映画)のマイケル・ファスベンダーとか意識してるんじゃないかなと思いました。非日常的な地獄のような感覚がたまらなかったです。奥で横になっている綾野剛を見つけて、激しくペッティングなどしつつ、周りでは同じように男たちが交わり合い…。綾野剛は綾野剛で、たいして抵抗もせず自然に受け入れてしまう。来るもの拒まずという感じもあり、自発性が欠如したような存在で、何もしない男という印象が強かったです。無気力とはまた違うんですが、ただいるだけ…って書くとそれもちょっと違う気がしますが、でも、ただいるだけのシーンが多かったと思います。極力演技しないようにしている印象も受けました。

ちなみに妻夫木がタチ(突っ込むほう)で、綾野剛がウケ(突っ込まれるほう)でした。綾野剛は終始女役に徹していて、ときおり胸の谷間を作ったりして、可愛らしかったですよね。『横道世之介』のときもゲイのウケっぽい役を演じていましたが、今回もあの時と同じようにベランダから東京の夜景を眺めていたりして、そこが若干リンクしたりで面白かったです。原作は同じく吉田修一ですし、当て書きしたのかな?と思うほどハマり役でした。妻夫木の周りにいる友人たちのほうがガチホモ感は強かったように思います。メインの二人もそれっぽくて好印象でした。ぼく自身はノン気です。

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ちゃんと男らしくディープキスしてましたよ!

…というようなことは本筋の殺人事件と(たぶん)深い関わりもないのですが、人間の描き方は素晴らしかったしちゃんとそこに存在しているような説得力もありました。まあ単純に見たかったもんを見せてもらえて喜んでるだけな気もしますが、面白かったですね。描き方がステレオタイプすぎるとの意見もあるようですが、むしろここはベタで良かったと個人的には思ってます。

そして、ここから二人の同棲性活が始まっていくのです。初めは距離のあった二人の関係は徐々に親密なものへと変わり、過去が分からない男のことを少しずつ信頼していくようになっていきます。しかしある日妻夫木はテレビで殺人事件の容疑者の似顔絵を見てしまい、綾野剛との共通点に気づいてしまう…。果たして、愛した男が殺人犯ではないと信じぬくことができるのか!?っていう話ですね。

千葉・東京・沖縄の3エピソードありますが、個人的にはこの東京編が一番好きでした。綾野剛カワイイ描写なんかも超イイですよ。コンビニ帰りに「袋が傾いちゃう…ヤダ…あれッ、うまくいかない…もう~」みたいなのとか爆笑。そこを優しくフォローしてあげる妻夫木くんも、いいなあって感じで。ヒゲも服装もそれっぽくて、部屋の鍵を預けるところなんかもすごく良かったし。徐々に信頼度が上がってる描写なんか巧かったと思います。それから母の死、バイ疑惑、警察からの電話、そして結末までの流れも自然でした。東京の二人はなんだか好意的に見たくなってしまいました。最後にめそめそ泣いちゃうのだけが不満ではありますが。

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そして、全編通しておそらく最も衝撃的なシーンだったと思うんですが、まあいろいろあって本作のヒロイン広瀬すずちゃんが、米兵にレイプされます…。沖縄編ですね。那覇へ遊びに来て慕っているお兄さん(森山未來)に飯奢ってもらって楽しく過ごし、あー楽しかったッ!とルンルン気分で帰路に着く広瀬すず。途中、一緒にいた友だちのタツヤくんとはぐれてしまい、探し回っていると薄暗い路地へと迷いこんでしまう。さまよい歩いて、ふっと角を曲がるとそこは米兵の盛り場。恐怖心から足早に逃げるのだったが…。あっけなく二人組の米兵に捕まり連れ去られてしまう。そして、公園まで連れて行かれたすずちゃんはパンツを引っぺがされてうつ伏せ状態でバックからズコズコ…。

何も知らずに観に行ったので、けっこうショッキングでした!
「沖縄って、無法地帯の地獄かよ!」と思いました。

レイプされる映画なんていっぱいありますが、まさか広瀬すずが…ねぇ……。まあでも、楽しんでしまいました。驚きが大きかった分、テンションも上がりましたし…。うん、まあ、最悪ではあるんですが。ここに至るまでの恐怖演出も好きだったんですよね。ちゃんとドキドキしたし、途中で展開が予見できるものの、心にグサッときました。こんなこと書くと良識ある誰かに怒られそうですが、正直めっちゃ興奮しましたよ。画的には、刺激的なものは必要最小限だけ見せていて、撮っている側も広瀬すずもすごく遠慮している感はありましたが、頑張ってたシーンだと思います。

が、このシーンの必要性はあまり感じなかったですよね。個人的にはこういうショッキングなシーンは映画にひとつくらいあったほうがいいかなと思うんですが。同行した少年の親父が反基地運動で汗水垂らしてんのを見せておいて、米兵(しかも黒人)に無垢な少女をレイプさせるって、ちょっとあからさますぎませんか…。なんか利用してる感じが見え見えで、さすがにどうかなあとも思いました。このシーンの説得力があったためにラストの叫びも悲痛で哀しくなるのですが、どうだろう…。レイプしてもいいけど国絡めんのが、ちょっとなあ…。狙いでやってたんでしょうけど。

ただ、娯楽大作がアッサリ排除しちゃいそうなこういう陰惨なシーンをわざわざ入れ込んできたのは良いことじゃないかなと思ってます。だって無くても話が成立しちゃいそうですし。誰かしらが憤慨しそうな描写ですが現に映画全体で一番の見せ場となっているわけですし、そういう意味では、あってよかったのじゃないかと…。どう見たって痛々しいシーンですよ。しかし、そうじゃなきゃ話にならないですよね。

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広瀬すずは登場人物の中で最も救いがなく、不幸なキャラクターだったと思います。母の勝手な都合で沖縄へ引っ越し、見ず知らずの米兵にレイプされてしまい真夜中の公園で処女喪失。好意を抱いていたお兄さんは東京で人を惨殺してきた頭のオカシイ逃亡犯。唯一の友だちは森山未來をぶち殺して、ラストで殺人犯に…。

彼女に共感はあまりなかったんですが、不憫でしたね。人を信じて裏切られる絶望は一応しっかり描かれていたと思います。彼女のトラウマを考えると胸が痛みますが、なんていうか、全体的に話にのめりこむことができなかった気もします。他人の不幸を一歩引いた目で眺めているような感覚でした。

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見始めてから気づいたんですが、この話って市橋達也容疑者の一連の逃亡記録が題材となっているんですよね(たぶん)。事件にそれほど詳しくもないですが、以前観た『I AM ICHIHASHI』と酷似した描写がバンバン出てきましたし大阪にて偽名で働いていたという証言もありました(水澤紳吾サイコー!)。ということで話は飲み込みやすかったです。犯人は誰なのか…?ってことを、鑑賞中自分なりに予想してみたりという部分も楽しむべきところなんだと思います。3人がわりかし平等に疑わしく見えるような演出で、終盤まで誰が犯人なのか分からないような作りになっていました。もしかしたら全員が無関係な人物なのじゃないかと思う瞬間もあったりして、脚本はよくできていたんじゃないかと思います。左利き、三連ホクロなどの犯人の身体的特徴で惑わせてるあたりは、うまくいっていたと思います。三カ所を短時間に行ったり来たりの見せ方なのですが、そこでの不自然さも感じませんでした。

この映画の重要な点は、突然現われた素性の知れない人間を信じきることができるのか?という部分です。他の方々も散々書かれていますが、「信じることの難しさ」を描いたものなんだと思います。

いきなり結末をバラしちゃいますが、結果はこんな感じ。
  • 千葉編:信じてたら、ハッピーエンド!
  • 東京編:信じられず、証拠隠滅!
  • 沖縄編:信じてたら、裏切られた!
まあ書き方がアレですけど、だいたいこのようになってたと思います。そんで全部最後はめそめそ泣いて終わりっていう…。種明かしの部分までは、個人的にはけっこう良作!と思っていたんですが、ラスト30分くらいですかね、もう感動のゴリ押しで…つらかったですね。そういう部分があってもいいですし、李相日監督の持ち味みたいなもんだから必要なんだとも思います。ですけど、今回はしつこすぎ。さすがにクドい。途中までテンポも良かったし面白く観れてたのに…。ラストもそのまま畳み込んでほしかったです。もう最終的に皆で泣きだしちゃって、予告の時点でけっこう大々的に見せつけてたのである程度構えて見ましたが、ちょっと涙の分量が多いな、と。坂本龍一先生の劇伴も、単調だし、押し付けがましくて終盤はイヤでしょうがなかったです…。むしろラストは予告のようにサスペンス色濃厚な見せ方のほうがよかったんじゃないでしょうか。そして、「泣かせ」の部分はピンポイントでガツンと来たほうがグッときた気がします。というか、そのほうが個人的に好みでした。あんなにも長々やらずにコンパクトにまとまりそうなもんですけどね。人が泣いてるの見ると、泣けないんですよね。むしろ、こらえてこらえて、それでも出ちゃう涙のほうが…。まあ、書いててナニソレって感じなんですが、要は泣きどころでアッサリ泣かないでほしいんです。もっと予想から外れた意表をついたところで号泣してほしい…って無理難題っぽいですね、うーん、できれば『悪人』の時のように一時でも涙を隠すような演出のほうが心に響いた気がします。「ここ泣くところですよ!」って感じの号泣シーンは大嫌いです…。

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宮崎あおいさん、ギャーギャー泣き喚きすぎ。

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妻夫木くんは、うえーんって感じ。

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ケン・ワタナベ、ほろりと泣く。

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このように、まあ、みんな嬉しかったり悲しかったり悔しかったりで号泣してんですけど、森山未來の泣きは良かったと思います。どうしても堪え切れずに涙がこぼれ落ちてしまうという感じで、泣き演技対決では森山未來の圧勝でした。そして、これ演技なんですけど、劇中でも「泣いたふり」というか、実際泣いているんですが、嘘泣き…なんですよね、たぶん。

殺人犯は、森山未來でした。

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個人的に事件の真相部分(殺害へと至る経緯)だけはちょっと好きというか、やや説明的ではありますが気持ちわかりました。犯人が夫婦を殺害したシーンです。犯人(森山未來)は日雇い派遣として働いており、事件当日は住宅街にある土木現場に向かっていたのです。しかし歩いても歩いても指定された場所が見つからない。おかしいと思い会社に確認してみると、今いる場所はまったく間違っており(前回の現場)電話越しに嘲笑されてしまう。その日は真夏の暑い日で、彼はどうしようもなく脱力し、近くの住宅の玄関前に腰を下ろすことに。しかし運悪く家主の主婦が帰宅してしまい、気まずく鉢合せてしまう。主婦が家の中に入っていってからも犯人は疲れ果ててその場を動かず、暑い日差しを受けて座り込む。そこへ気を利かせた主婦が、同情なのか何なのか、犯人に好意でお茶を持ってきて、これがきっかけで殺害に至ってしまう、というものでした。犯人の風貌は、松山ケンイチが一番近かったと思います。

苛々するような最悪な状況の中、見知らぬ他人に優しくされてしまう。これが癇に障ったのか、見下されたように感じたのか、定かではありません。会社の人間へと感じた犯人の「怒り」がまったく関係ない他人に向いてしまう、ここの感情はわからんでもなかったです。だからってそんなことで人を殺すのはとんでもなく身勝手な話ですが。どうしようもない鬱憤の溜まりようが、わりと短時間で伝わってきました。主婦にまったく非はないし、悪いのは完全に犯人です。素性の知れない人間への善意が殺人の引き金になってしまうという恐怖として描いていたのでしょうか。

結局、森山未來は、ただ頭がオカシイとしか思えない人物でした。

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米兵にヤラれてる女
知ってる女だった
気絶 ウケる

この言葉が壁に刻まれているのを見て、少年の殺意が目覚めます。そして、森山未來は少年にナイフ(裁ち鋏だったかも)で腹を刺され、殺されてしまう。森山未來が夫婦を殺害してしまったのと同じように、突発的な「怒り」は目の前の存在へと向けられる。果たして殺すべき相手は森山未來だったのか…。彼はゲスなクソ野郎で、殺されてもしょうがない人物だったのかもしれません。しかし少年が好意を寄せる広瀬すずを無惨に犯して悲しませた憎むべき相手は米兵だったのでは…?

それよりも信頼した相手に裏切られた憎しみのほうが勝っていたということでしょうか…。まず最初に米兵を殺してほしかったです。そんなことになったらリアリティも何もないんでしょうけど。いろいろ考えさせられました。

夫婦殺害描写は「カットせずにちゃんと見せろ!」と言いたいです。包丁で刺し殺す瞬間だけ見えないとかさ、ガッカリですよ(それを観に来てんのに)。森山未來の死にざまも、死んだかどうかよくわからずフェイドアウトしていっちゃうしスッキリしない感はありました。ここはザクザクっと刺しまくってもよかったですよ。このへんはただの好みの問題です。

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そもそもこの話、映画化するの難しかったんじゃないかなと思いました。事件発生から解決までの間が長すぎて、刑事がピエール瀧なんですけど、コイツがあんまり登場しないんです…。もっと頻繁に要所要所で忙しく事件の捜査でもしてれば緊張感も出て気張って見れたように思いますけど、まあ設定上ムリがあるのでそうはできないのでしょうが、とくに中盤、もう少し警察との接触があったほうがよかったんじゃないかと思いました。3つに分けたことで残虐な事件性への印象が薄まってしまったような気がします。それぞれ楽しめるシーンはあったのですが、重要な殺人事件とのバランスがちょっと悪かったように思いました。「本当に重要なのはそこじゃないんだよ!」ってのは分かりますけど、ラストは、いきなり説明的になってしまい、一応の事件の結末がテレビ中継で【容疑者死亡!】って…。

信じること、裏切られること、そして、怒り。どれもキレイにまとまっていましたし、これといって破綻もなかったです。なので脚本への文句はないのですが、激しく共感することはありませんでした。映画の登場人物の喜怒哀楽をただ呆然と眺めて、ここは悲しい、つらい、など想像して「わかる」ことは多々ありましたけど。

他の方の感想など見ると号泣してる人も大勢いるようですし、自分に合わなかっただけかなとも思います。まず、個人的には見ず知らずの人間を易々と信頼できちゃうそういう部分が理解できなかったりもします。他人なんかなかなか信頼できませんし、ましてや素性の知れない人間を信じるなんて…まあ殺人犯だったら、それは驚くでしょうけど…いまいち伝わってきませんでした。

そうはいっても画は美しいし、(途中までは)編集も巧い。さすが李相日と思う瞬間もあったりして、自分の中でも賛否両論な感じで、好きか嫌いかといったら断然好きではあるんですが、うーん、ハッキリしなくてふらふらした感想になってしまいました、すいません。原作ファンの方曰く、本物の『怒り』は原作にあるようです。おそらく、実際そうなのだと思います。とりあえず読んでみたいです。観て損するような映画だとは思いませんでした。


予告では後半サスペンスっぽく強調されていました。

映画『僕だけがいない街』感想。

SF!タイプリープ!母が死ぬ!ということで、ちょっと期待して観ました。
うーん…けっこうヒドい。監督は世紀のゴミ映画『ROOKIES』を撮った方。

個人的評価:★★★☆☆☆☆☆☆☆
bokudakegainaimachi
2016年03月19日公開/120分/日本/映倫:G
監督:平川雄一朗
出演:藤原竜也 有村架純 鈴木梨央 及川光博 杉本哲太 石田ゆり子

<あらすじ>
パッとしない漫画家でフリーターの藤沼悟(藤原竜也)は、事件や事故を看破するまで時間がループする現象・再上映(リバイバル)が起きるようになる。何度もリバイバルを経験する中、母が何者かに殺害され彼は突如18年前に戻る。小学生のころに起きた児童連続誘拐殺人事件と母の死の関連に気付いた悟は、過去と現在を行き来しながら事件の真相に迫っていく。
(以上シネマトゥデイより)

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原作漫画は評価も良いみたいですが、まったく読んだことないので映画の感想だけになります。なので、為になるような詳しい考察は一切書いてません!
(本作に対しては悪口多めです、すいません)

【リバイバル】と、主人公が勝手に名付けた(?)現象が起こり過去にタイムスリップしてしまう話です。まあ映画でよくあるタイムリープもので、正直ここには何の新鮮味もありません。問題は設定なんですが、これがわけがわからない!
主人公も現象が発生すると、「またあの現象がやって来た!」とか言っていて偶発的に起こるものらしいんですが、ものすごく都合が良いんですよね。

冒頭から子供がトラックに轢かれそうになります。主人公の藤原竜也がそれを助けて身代わり的に死にそうになるんですが…子供が死んだのかどうか曖昧だし、その助け方もすごく雑というか、咄嗟の判断にしてももうちょっとやり方なかったのかって感じで…スタートから印象は最悪。
ピザのバイクにいきなり突っ込まれた乗用車のほうがカワイソウでしたよ!
それにどうせ助けるんだったら、その前に誰か一人くらい派手に殺しといたほうが映画としてはわかりやすいし面白いと思いました。

bokudakegainaimachi2
主人公はいつも泣き喚いてる藤原竜也。

ここはたぶん【リバイバル】という現象を手っ取り早く説明するためのシーンなのですが、たいした説明にもなってないし、何のインパクトもないし、音楽のわりにはまったくドラマチックじゃないし、ということで主人公のムダ死に感が強かったです。死を感じた主人公が走馬燈を見ながら「いいのかな、このまま死んじゃって…。まあ、いいか、おれひとりいなくなったって、べつに。」というような愚痴っぽいセリフを吐いてからのタイトルへの流れは強烈にダサい!
怒りとかはなかったんですが、とにかくカッコ悪い演出が目立ちました。

序盤から超悲しげな音楽が流れまくってるので、「悲しくませたくてしょうがない」ことは伝わってきますが、これは邪魔だし不快。
感情移入も何もないうちから「これは泣ける映画だから準備しとけ」とアピールされても、むしろ反撥しちゃいますよ。同時に、短い回想も多いし、メチャクチャ好みじゃない演出ばかりでした。

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ヒロインは苦手になりつつある有村架純。今回も鬱陶しかった!
まず最初に嫌いになったシーンは、夜の道路に立つシーン。単純にバカみたいだったし、クラクションを鳴らされて「おう、危ねえ」とか言ってる彼女の気配りの無さに一気に嫌悪感がこみあげて…ストーリー云々以前にキャラクターがなんとなく好きになれない感じでした。

彼女は藤原竜也が働くピザ屋の同僚なんですが、妙になれなれしいカノジョ面でよく分からない登場。主人公との空気差というか噛み合わなさがとくに狙ったものでもないようで、「なんだこの女」とそればっかり思ってしまいました。中二病っぽい発言も連発で、イタい女にしか見えませんでしたよ!
ラストのカメラ大好きオシャレ女子(?)っていう設定も厭だったし、途中いくつも嫌いになれる瞬間があり、まあ最後までダメでした。
…てことで好感度はゼロ。

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で、主人公は母親(石田ゆり子)を殺されるわけですが…。
まずこの二人が親子に見えません。
しかし第三者に「若く見えますね」と言わせることで強引に息子との年齢差をアピール。頑張ってたんですが、やや無理やりだし、巧い方法とは思えません。キャラの年齢関係が中盤までまったく謎でイライラしました。

見始めて最初の違和感は「主人公は何歳の設定なんだ」ってことですね。
演じているのは藤原竜也というガチのオッサンなので「アラフォーで漫画家志望でピザ屋のバイトかー、泣ける」なんてことを序盤で一瞬感じてしまい、そこの部分にだけは少なからず好感を持っていたのですが、途中でこいつが20代ということが判明。ここに気づくまでは有村架純もクズなフリーターのオヤジに恋する変なヤツという扱いで見ていたので、何かいろいろ裏切られた気分で(勝手に)ムカつきました。基本的な説明描写が抜けてる気もするし、キャストもどうなんだろう…。ハマり役!とはちっとも思えませんでしたが。

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そして、殺される母親。これはいろんな意味で最悪だった。
ここ最近観た邦画の中でもワースト級にツマラナイ死に方。
主人公が過去に戻って頑張るのは彼女を救うことが目的で、つまり動機となる【人死に】なので、ここは絶対に見せ場となるはずだし重要だとも思うんですが、ここは何が何だか分からないうちに気づいたら刺されてた!

パタッと倒れて、え…どうなったの?と思っていると、しばらくして主人公が帰宅後に包丁が背中に刺さっていることがわかります……。
こんなのだったら殺害描写省いて、いきなり死体バーン!と見せたほうが衝撃デカいし復讐心も湧いてきますよ。何のためのシーンだったのかちょっと意味がわかりませんでした。ここ撮るのならせめて包丁が突き刺さるところくらいは見せてほしいし、そうでなければ要らない。
どうしようもなく中途半端なシーンだと思います。

あと、これだけはハッキリ言えるんですけど、石田ゆり子は方言の使い方が超ヘタクソですよね。「~だべ?」連発とかマジでふざけてるようにしか見えないし、方言(北海道弁)がヘタクソな上に標準語はキレイなので余計におかしい。その違和感が邪魔臭いノイズになりました。

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その後、母を刺した犯人を追っているうちに、「俺が犯人にされてしまう!」というわけわからん錯乱状態に陥った藤原竜也は路地裏からわらわら湧いてくる警官たちに追い詰められて、ちょうどいいタイミングでタイムリープ!
「リバイバル!リバイバル!」やたらと言うんですが、その特殊性は映画を観てもいまいちわかりませんでした。全体にラノベっぽい印象も受けました。

とにかく、2006年の現在から18年前の過去に戻る主人公。舞台は北海道。
ここの戻った瞬間はちょっと良かったです、主人公目線の主観映像になるんですね。30秒間だけ『ハードコア・ヘンリー』みたいでテンション上がりましたよ!(ただそれだけ)

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「わかった! なんでここなのか。このリバイバルのスタート地点、それはあの連続誘拐殺人事件で雛月加代が殺される前に戻ったんだ。ひょっとしたら母さんが殺されたことと、雛月の事件は何か関係しているんじゃないのか」

それからは心情セリフを喋りつつ、根拠の薄い推理をバンバン的中させていく展開が続きます。失敗もするんですが、予定調和な失敗に見えてしまうから不思議です。過去と現在を行き来しつつ連続誘拐殺人犯を追う主人公。
一応サスペンスなんですけど、見終わってから感想を書いてしまうと…ホントに犯人に意外性がなくて残念な映画でした。そこが一番ダメだったとも思えます。最初に犯人だと思った人が、結局犯人でした。基本的にひねりのない一本道な脚本だったと思いますよ。

終盤のやりあいは本当に酷いし、「僕だけがいない街」という言葉通りの結末も酷い。主人公が死んでもみんな笑ってて、まったく共感できなかったですね…。でも、なんとなく原作は読んでみたくなりましたー。

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最後はやっぱり喚き散らす藤原竜也。

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『グラスホッパー』 感想。

ガンガン殺して人体も欠損する素敵な映画でした!
やっぱり邦画はPG12くらいがちょうど好き。原作既読。
個人的評価:★★★★★★☆☆☆☆
Grasshopper
2015年11月7日公開/119分/日本/映倫:PG12
監督:瀧本智行
出演:生田斗真 浅野忠信 山田涼介 波瑠 宇崎竜童 石橋蓮司 山崎ハコ

<あらすじ>
恋人を殺害した犯人へのリベンジを誓った鈴木(生田斗真)は、教職を辞め裏社会の組織に潜入しその機会をうかがっていた。絶好の機会が訪れた矢先、押し屋と呼ばれる殺し屋の仕業で犯人が目前であっけなく死んでしまう。正体を探るため鈴木が押し屋の後を追う一方、特殊な力で標的を自殺に追い込む殺し屋・鯨(浅野忠信)は、ある任務を終えたとき、殺人現場を目撃し……。
(以上シネマトゥデイより)

Grasshopper3
※『わらの犬』みたいな展開にはなりません。

最高でした!最高じゃない部分は無視します!
なので、生田斗真のことは無視します!
今回は出来る限り好きなところについてだけ書いていきたいです。
監督は『脳男』の人なので、とりあえず人がいっぱい死ぬ映画です。
久々に気持ちのいい大作(?)日本映画でした。

Grasshopper2
九人殺害した時点でこんな感じ。

まずは、なんといっても山田涼介演じる【蝉】ですよ。
めちゃくちゃかっこよかったです!
登場してから3分足らずの間に10人の男を殺します!
凶器はナイフで、アクションしながらひとりひとり首すじを切り裂いて絶命させる感じです。途中『オールド・ボーイ』のオ・デス状態になりながらガンガン切り殺していきます。
躊躇なく殺ってる感じがして、そこがすごく気持ちよかったです。三人目の殺人あたりからは音楽が流れだし、ジャニーズの舞台を見てる感覚になりました。
バタフライナイフってのもよかったです。殺害モードになるとナイフをカチャカチャ回すので、そこがコミカル&わかりやすくて楽しかったし、そこらじゅうに血しぶき撒き散らしながらなので、画面上は赤々しくてわりと派手です。
血に汚れることを防ぐためのレインコートはまったく役に立ってないのですが、カッコイイので問題なし!
ここのシーンは、ほとんど山田涼介の血まみれPVでした。
ファンになりそうです。
今後は石井隆作品とかに進出してほしいなー。
ということで、ここの3分間は至福の時間でした。

Grasshopper6

そして、浅野忠信 as 【鯨】ですね。
こいつは自殺専門の殺し屋です。
依頼されると、人に首を吊らせて自殺させてるんですけど、殺した人間の幽霊が見えちゃう幻覚野郎なんですね。
最初は『シックス・センス』のオスメント君な浅野忠信なんですけど、最終的にはブルース・ウィリスになって終わります(意味わからなかったらすみません)。
殺すたびに見える幽霊の人数が増えていくらしく、たびたび幻覚が現れます。
幻覚だと思ったら現実だった!とか、現実だと思ったら幻覚だった…みたいな小賢しいことは一切やりません!
寝泊りしているキャンピングカーの中は幽霊でぎゅうぎゅうの鮨詰状態。
笑えるシーンってのは、ここぐらいしかなかった気がします。
ホラー映画の定番”鏡の角度を変えたらいきなりいる!”っていう鉄板ギャグも、もちろんやってます。
観客が期待するようなベタなことをキッチリこなしてる感じはありましたね。

催眠でターゲットに遺書を書かせて自殺させるんですが、滴る水を見て催眠が解けちゃったりするところも含めて、すごく『CURE』ぽかったです。
催眠方法は謎でしたけど…。<俺の目を見ろ>

この【鯨】が最後には【蝉】と対決することになるのですが、90年代後半にあった浅野忠信のギラギラした狂気がちょっとだけ復活した気がしました。
でも、だいぶ老けたっていうか、枯れてます。

Grasshopper7
事故死した人間の写真を撮ってSNSで拡散するクズな通行人・前野朋哉くん

冒頭には大量の”人死に”シーンがあります。
渋谷センター街での無差別死傷事件です。
薬に狂った男がハロウィンに浮かれるパーティピーポーたち目がけて車で突っ込むというものです。お祭りムードが突如として悲惨な現場へと一変します。
いきなり最悪な幕開けです。波瑠も死にます。
しかし事件には仕組まれた裏があり、これをきっかけに薬の取り締まりを厳しくさせることが、真の目的だったのです…。そして、市場バランスを狂わせ、公正麻薬の市場を独占することを企んでいるのが闇社会の大物・石橋蓮司(こんな役ばっかり)。子分は菜々緒。
…というようなことは、すべてが台詞によって説明されます。

最初は、この残された遺族による復讐物語かと思って、けっこうワクワクしたんですけど…結局、黒幕っぽい石橋蓮司は佐津川愛美によってアッサリと殺されちゃうんですよー。ついでに菜々緒も殺されます。
ここは本当に”ついで”という感じで最高でした。
キリみたいな銀色の棒で首元をサクッと刺されて、二人とも一撃で死にます。
たった数秒で始末されます。
映画の中で一番悪いやつをやっつけるわけですから、ここだけはもっと残酷でも良かったんじゃないかなーとか思ったりもしました。
けど、意外だったのでちょっと面白かったです。

その間、役立たずな主人公はずっと気絶して寝てます。

Grasshopper11

そして、クライマックスは【蝉】と【鯨】の殺し合いです。
組織への復讐よりも監督が一番やりたかったのはここなんでしょうね。
唯一の友人だった村上淳を殺された【蝉】が仇を取りにやってきます…ここも、一応は復讐劇です。
映画全体で一番盛り上がりそうなシーンなんですけど、うーん、正直…やってることのわりには興奮も感動もあんまり感じなかったです(笑)。
アクションはけっこう地味です!…ですが、二人とも頑張ってます!
なんかすげー頑張ってる感じがしました(なんとなく)!
山田涼介なんか耳鳴りを消すために自らの左耳をナイフで切り落とします!
断面部は見せません!全然痛そうでもないです!ぎりぎり非グロです!
『ブルーベルベット』みたいに陰惨な雰囲気ではありません!
『レザボア・ドッグス』みたいにハイテンションかつ愉快でもありません!
『中学生円山』レベルに価値の低そうな【耳落とし】でした!
でも、こういうことをやってくれるだけでも嬉しいです。
最後は二人とも豪快に死んでいきます。
生き延びても何もなかった気がします。
この結末以外にはないと思いました。
なので、よかったです。

ちなみにこの時も、役立たずな主人公はずっと気絶して寝てます。

Grasshopper8
人形のようにブッ飛ばされる寺原Jr.

あと、好きなのは【押し屋】の犯行シーンです。
道端に立っているターゲットを車道に突き飛ばして殺すというプロの殺し屋なんですが、最初は誰なのかわかりません(誰なのかわかったらガッカリしました)。
寺原(石橋蓮司)の息子・寺原Jr.がここで車に轢かれて死にます。
車に突き飛ばされて一回宙を舞うんですけど、ここが異様にふんわりブッ飛ばされるんで面白かったです。一台目に撥ねられて道路へ転がったところを後続の一台に踏み砕かれてぐちゃぐちゃになります。
この”ぐちゃぐちゃ”というのを画で見せちゃえばもっと簡単なんですけど、突発的な残酷さとショック体験を音で表現しています(その後、死体もちゃんと映すんですけどね)。
「ドンッ!」「ガギョギャガギュギョギョ」という感じでした。
過剰な効果音ですが、これで骨も肉も砕けているのがよくわかりました。
そんな音が鳴るわけないだろ!と思いつつも、なんとなく規制への反骨心を感じたのと、単純に面白かったのでここのシーンは好きです。
殺す前に”こいつが死んでも悲しまない”的な配慮も忘れてません。
この監督の暴力表現には今後も期待したいと思いましたー。

Grasshopper13

そんな感じで…超面白い!好きだ!最高!と思えたのは119分ある物語のうち10分間くらいでした。
原作は十年ほど前に読んだのですが…なにもかもすっかり忘れていたので、ほとんど原作未読に近い感想になってます…。
全体としては、ちゃんと人もいっぱい死ぬし、残酷シーンも一応あるし、車は横転するし、チェイスもあるし、無駄に血まみれだし、主人公があんまり絡んでこないシーンは比較的楽しく観れました。
でも一番良かったのはやっぱり【蝉】です。雨の中では泣かないし、悲しくたって泣き喚いたりしないし、無駄に回想しないしー、そしてとにかく身のこなしが最高でした。好きです。

本作の麻生久美子は、事の真相を語り聞かせるだけの説明ババア的な役回りでした。残念。

Grasshopper5
彼女はこの後ソルジャーになります。(佐津川愛美)

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『東京難民』感想。(R15+)

授業料未納により除籍になった大学生が格差社会の底辺まで堕ちていく話。明日は我が身…と怯えつつ、面白かったんですが文句多め。原作未読。
個人的評価:★★★★★☆☆☆☆☆
tokyonanmin
2014年2月22日公開/130分/日本/映倫:R15+
監督:佐々部清
出演:中村蒼 大塚千弘 青柳翔 山本美月 金子ノブアキ 井上順

<あらすじ>
堕落した大学生活を送ってきた時枝修(中村蒼)は、生活費を工面してくれた父親が借金を抱えて行方をくらまし、授業料未納によって大学を除籍される。
家賃も払えずアパートを追い出された彼は、ネットカフェで宿泊しながら日払いのアルバイトで過ごしていた。さらにはホストクラブで働くはめになり、ついにはホームレスになってしまう。
(以上シネマトゥデイより)

tokyonanmin5
公開時の惹句は「底辺より怖い、底なし。堕ちたら最後―。」

家が無くなるのも、金が無くなるのも、すごく怖いですけど…この映画、主人公の青年がちょっと抜けてます。なので恐怖よりもツッコミどころの多い話でした。
最初に、部屋の料金未納通告が郵便で主人公に届きます。
しかし、なぜか彼はそれを無視して一ヶ月間放置!
…ここからわからなかったです。
なんで?と思いました。
その結果たちまち部屋を追い出され、住所不定無職に…。
こういう状況は本当に怖いんですが、自業自得に思えました。

退去までに二日もらった猶予期間のチラシ配りも、途中で放棄してしまい、仕事をサボってパチンコ…(チラシは川に投げ捨てるクズな主人公)。
堕ちるべくして堕ちていく男ってことだったんでしょうか。
序盤から主人公に否定的になってしまいました。
部屋から追い立てる不動産屋(吹越満)も正論すぎて、対する主人公は居住者の権利を主張するけれど簡単に論破されてしまい、そんな感じでいろいろ選択を誤りながら転がり落ちていきます。
ネカフェでの寝泊りに始まり、ティッシュ配りの日払いバイト(実質時給900円)、治験(一週間15万)、ホスト、土工と職を転々としていきます。そして最終的にはホームレスになるまでの半年間を描いています。

tokyonanmin3
床に突き刺さるアイスピック。サンゲリアしてほしかった…。

こうなった原因は、社会が悪いから!らしいのですが…観ていると人災の方を強く感じてしまいました。
まずは主人公が愚かすぎます。
父親(フィリピンパブ狂い)も無責任すぎます。
そして山本美月と中尾明慶には心底胸糞悪くなってきます。
この二人が結局最後までスッキリするような制裁なく生き残ってたような気がして、そこの不満がすごいです。二人ともハマり役でしたけど。
山本美月は風呂(ソープ)に沈むべきだったし、中尾明慶は死ぬべきでした。「楽にしてやれ」「うああああああ…できません」の件も普通すぎます。
アイスピックで楽にしてあげてれば、きっとこのモヤモヤした気も晴れたように思います。映画の中のヤクザ(?)なんだから、もっと徹底的に容赦なくても良かったのでは…と思ってしまいました。
ボコっただけでチャラとか、学園映画のノリに近いです。
こういう都会の闇描写はウシジマ君(映画版)のほうが断然好きでした。あっちのほうがバカでエグくて面白いです。
リアリティとかはなかったですけどねー。

tokyonanmin2
ホストに狂い、たった半年でソープ嬢…という黄金パターン。

文句っぽいことばかり書きましたが、好きなシーンもありましたよ。とりあえず大塚千弘が最高だったので、この映画は観て良かったです!
何がって、まあ、おっぱいなんですけど…。
2回ある濡れ場はちゃんとしていたし、最後のおっぱいは作り手のサービス精神以外のなにものでもないですよ(無駄といえば無駄だけど)。脱がない女優より脱ぐ女優のほうが絶対素晴らしいに決まってます。
なので、そこだけは絶賛しておきたい。
結局この人もホスト店へのツケが払えずに最後は風呂に沈んでしまいます。なんだか善人ばかりが底辺に堕ちていくような映画でした。

全体的な感想は好きなとこも嫌いなとこもあって…とけっこうフツーな感じです。ホスト同士のいざこざは正直どうだってよかったですけど、主人公がホームレスになってからの生活はけっこう好きでした。
ビル街のネカフェ暮らしよりこっちのほうが快適そうに見えました。もし家が無くなったら、ぼくも河川敷に行きたいです。
空き缶を拾ったり雑誌を売ったりして小銭を稼ぐのも、なんかイイ。
この辺は、なんとなくほのぼの感が漂います。
街(と井上順)には絶えず死臭が漂っていました。
「がんばれ東日本」の横断幕等々。
この時期はこんな描写が流行ってましたね。

tokyonanmin4
冒頭から血まみれの主人公。開始100分でここに戻る。

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