邦画しか観ません。

日本映画の感想文。基本的に原作未読で在宅鑑賞。ネタバレしてます!

犯罪

『後妻業の女』感想。(PG12)

「武内小夜子、63歳、好きなことは読書と夜空を見上げること…わたし、尽くすタイプやと思います」 サイテーなクソババア映画。
個人的評価:★★★☆☆☆☆☆☆☆
gosaigyo
2016年08月27日公開/128分/日本/映倫:PG12
監督:鶴橋康夫
出演:大竹しのぶ 豊川悦司 尾野真千子 笑福亭鶴瓶 津川雅彦 永瀬正敏

<あらすじ>
妻に先立たれた中瀬耕造(津川雅彦)は、婚活パーティーで年下の女性・小夜子(大竹しのぶ)と出会う。やがて病に倒れた耕造は他界し、後妻におさまった小夜子から公式証書遺言状を見せられた娘の中瀬朋美(尾野真千子)は、遺産は全て小夜子に渡り遺族には一切残らないと知らされる。父の死に疑念を抱く朋美は探偵の本多(永瀬正敏)を雇い、小夜子の身辺を調査するが……。
(以上シネマトゥデイより) 

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試写会で観てきました。内容はブラックコメディでした。原作未読。
会場はご高齢の方が多かったです。

後妻に入り財産を奪うという稼業が【後妻業】だそうです。

感想なんですが、あんまり楽しめなかったですね…。
おそらくターゲットはシニア層だったんだと思います。
まず、主役の女が全然好きになれなかった!
彼女に愛着をもてるかどうかがけっこう重要な点じゃないかなと思います。
色香でオトコを騙す女・大竹しのぶが金に目を眩ませて旦那を殺しまくっているという話ですよ。婚活パーティで死にそうな富豪ジジイを見つけては結婚して遺産を奪って殺す!ということを繰り返しているんです。冒頭に登場するのは5人目の被害者で、過去の殺人は回想で見せていました。
…もうハッキリ言って最悪ですよコイツ!!

共感なんかできなかったし、ムカつきました。
殺される側、遺族側に感情移入しっぱなし。なので前半は嫌悪感でいっぱいで、本当に厭で、この映画の不謹慎さはまったく笑えませんでした…。
なんか自分の親がこのババアに殺されているところばかり想像してしまったんですよねー。サイテー。こういう話自体はけっこう好みだったりするんですが、見せ方がいちいちダメでした。あと、音楽の使い方も好きではなかったですね。

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彼女と組んで悪事を働いているのが結婚相談所の男・豊川悦司なんですが、この人も極悪人。
登場人物は皆腹黒い狐と狸ばかりです。中でも豊川悦司が悪くてですね、会員に金になりそうな相手を紹介してマージンを貰ったり儲けを折半したり、偽物のブランド品を売りつけたり、とにかく金に汚い男。
大竹しのぶも同じくらいセコくてケチでしたが、どちらもわりとコミカルに撮られているんですよね。しかし個人的には面白さよりも腹立たしさのほうが強くて…二人とも大嫌いでした!

婚活パーティーを経て大竹しのぶは津川雅彦と出会います。
そしてまんまと内縁の妻となり、夫を殺すため持病の薬をすり替えたりしながら体調を悪化させていって、ついには入院させてしまう。
演出はやたらと楽し気なもので…大竹しのぶ死ね!って気持ちで観てました。こんなやつら惨殺してほしい。

それに彼女が可愛いと思えない。正直、クソババアにしか見えない。おばあちゃんにしてはキレイなんですが興奮できない。このへんは年齢によって多少見方も変わるような気がします。

そしてある日、彼女は津川雅彦を空気注射で抹殺。
見せ方はカーテン越しにシルエットのみでした。
とにかく、完全犯罪にアッサリ成功!

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この殺人をきっかけにして過去の悪事もバレていくことになります。
遺産は死ぬ前にキッチリ奪っていたのですが、津川雅彦の娘たちに死に方と財産分与に対して不信感を持たれてしまいます。そして私立探偵である永瀬正敏を雇った尾野真千子は身辺調査に乗り出すことに。永瀬正敏も途中で金に目が眩んじゃうダメな人。

原作ではどうなってんのか知らないですが、このあたりは犯行がずさんに見えてしまいました。考える時間はたっぷりあったのだから娘たちを騙す計画をもう少し練っても良かったのでは?と思えてしょうがなかったですね。そんな無計画っぷりが楽しいのかというと、全然そんなこともなく行動がバカっぽく見えてしまう。尾野真千子を煽るような言動なんかもどうかと思いました…。事を荒立てず穏便に済まそうという気はまったくなく、終始挑発的な態度なんですよねー。これはちょっとないなあ、と。

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空気注射の瞬間はこんな感じ。

冒頭の婚活パーティが浜辺でのスタートなんですが、もうジジババだらけの大運動会といった感じで…画面から加齢臭が匂い立つようでした。異様にはしゃぎまくってんですよね。それぞれが抱える孤独なんかも後半では語られていましたけど、冒頭の婚活パーティはただ「ヤりたい」だけのジジイたちにしか見えなかったし、見てて痛々しかったです。

メインの4人いる旦那の内、六平直政と森本レオはチョイ役な出演時間で、この人たちはちょっとどうやって死んだか覚えてないんですが(行方不明、腹上死などいろいろありました)、重要なのは伊武雅刀ですね。
彼の死から犯罪の証拠が次々と明るみになっていきます。

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大竹しのぶの元旦那は徳島で二人も事故死しており、その内の一人が伊武雅刀でした。おかしいと思って調査を続けていくと…彼が死亡した当日、豊川悦司が徳島に滞在していたことが判明。追及していった結果、豊川悦司が殺していたんですね!
まあネタバレなんですが…正直何の意外性もないし、そりゃそうだろとしか思えない。他に容疑者もいませんし。
小説のあらすじなぞってる感が強かったです。

で、ここでまた回想が入り伊武雅刀が殺される様子を見せてくれるんですが、もうここは最悪だし文句しかないです。頭部を打ちつけられて弱っているところを車ごと崖から突き落とすという殺害方法でした。しかし肝心の落下の瞬間は、それを見つめている豊川悦司をずっと映していました。ここはフツーに車が爆発炎上するのを見せてほしかった…。伊武雅刀に爆発してほしかった!

あと、視点がコロコロ変わるのも気になりましたね。
序盤は豊川悦司が主役っぽく説明的な心情セリフをぺらぺら語りまくり、途中尾野真千子目線になったと思ったら大竹しのぶの心情セリフを挟んできたりして、最後はよくわかりませんでした…。どういう終わりだったのか自分には理解できず。というか、ラストは最悪。

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最も気になったのは女優の脱ぎっぷりです。
レイティングを引き上げてまでどうしても見せたかったらしいエロ描写なんですが、いや個人的にはこういうの大好きなんで嬉しかったですけど…これ、必要?とは思いました。

タクシー内の生着替えオッパイはギャグでやってるとしても、その前の濡れ場はなんだったのか。豊川悦司がクソ野郎なのは伝わってきましたが、決して愛のあるセックスではないし……ちょっとわかんなかったです。
単にサービスカットなんですかね。
オッパイは積極的に出していて、体位は立ちバックで数秒間。女優さんは頑張っていたと思います(役者名不明)。

正直、映画全体でここが一番テンション上がりました。

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こんな感じで、不満たらたらな感想になってしまいましたー。
話自体の厭味もあるんですが演出がアレだし女優の好みもアレだし、そして結末がよくわかんなかったので。

金のために身勝手に人を騙したり殺したりしまくっている犯罪者の二人をラストシーンで何か叙情的に見せていたのがホントに最悪で、しかも最後がどうなったんだかよくわからない。
ちゃんとブチ殺すか逮捕するかしてくださいよ!
ラストはまた回想シーンで、何故か「良かった頃の想い出」。
それに合わせて変なキモい唄!
エンドクレジットの被せ方もダサい!
現在と過去を行ったり来たりのしつこい回想にも疲れました!
本当に苦痛としか思えなかったです。

タイトルから伊丹十三っぽいのを期待したんですが、ヘタに真似てるだけの劣化版でした。

一番強く共感できたのが尾野真千子で、彼女視点で全編見てみたいような話でした。あと、柄本明の動物病院のシーンはけっこう好きでした。ただ、銃弾を取り出すところはできれば見せてほしかったです。全体的に見たい部分がことごとくカットされている印象で、そもそも何故に大竹しのぶはこんな殺人を繰り返すようになったのか、そこも描かれてなかったと思います。残念。

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年配の方々に一番ウケてたシーンは「鶴瓶のケツ」

『25 NIJYU-GO』感想。(R15+)

東映Vシネマ25周年記念作品ということで、思いっきりVシネマでした!とにかく痛快!エロ!バイオレンス!大爆発!!
登場人物ほぼ全員死亡。

個人的評価:★★★★★★★☆☆☆
Nijyu-Go
2014年11月01日公開/102分/日本/映倫:R15+
監督:鹿島勤
出演:哀川翔 寺島進 温水洋一 高岡早紀 竹中直人 石橋蓮司 大杉漣

<あらすじ>
西池袋警察署の悪徳刑事コンビ桜井慎太郎(哀川翔)と日影光一(寺島進)は押収した金の行方が問題となり、不明金の提出を命じられていた。困った二人は巨額年金横領事件の報道を知り、容疑者の九十九信夫(温水洋一)に目を付ける。九十九は横領した金の大半を使い込んでいたが、残金25億円を狙ってヤクザ、チャイナマフィア、腐敗した警察組織らがし烈な強奪戦を繰り広げていく。
(以上シネマトゥデイより)

Nijyu-Go2
日本よ、これがVシネだ!

キャッチコピーは「現金25億、悪党25人、誰が生き残る?」でした。金を巡った争奪ゲーム!ってことですが、思ってたより真面目な抗争でしたよ。
正直、「哀川翔は生き残って、あとは全員死んでくれ!」と思ってたのですが、ほぼそういう展開だったので気持ちがよかったです。25人もいたかな…?と、観終ってもあまり印象にない雑魚多数。

自分は90年代のVシネどっぷりというわけでもないんですが、観てると「あーVシネっぽい!」と激しく懐かしくなるシーンはたくさんありました。

Nijyu-Go6
小沢仁志・和義(実兄弟)はヤクザの兄弟役で出演。

いろいろ面白かったんですが、まずメンツが最高!
売れっ子アイドルが出演してるわけでもないですし、完全にVHSを見てた中年層向けの渋めのキャスティングだと思います。
若い人も一応出てますが、見せ場はほとんどオッサンばかり!
主演はVシネの帝王こと哀川翔。この人以外に成立しなかったと思いますよ。(竹内力がおかしな変顔俳優になったので)

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(画像左は寺島進)

とりあえず、この悪徳刑事二人のバディ感がすごくイイ!
軽快なノリも楽しかったし、息が合ってる感じが伝わってきました。
そして温水洋一の扱い方(いじめかた)がとにかくうまい!
温水洋一が横領した金を巡って話が展開していくんですが、二人との出会い方がまず最高! よそ見運転中、ぬっくんにドカッと車を当てちゃうんですよね。
そして、たまたま読んでいた雑誌に載っていた横領犯の顔とフロントガラスに張りついてるハゲの顔が「あれ、同じじゃねーか、こいつ横領した犯人だ!」ということになり、「ラッキー! 金奪おうぜ!」という感じ(笑)。そのままフロントガラスにぬっくんを乗せてヤクザから逃走! すごい!

Nijyu-Go8
哀川翔「神は俺たちを見捨ててなかった…!」

やや強引なご都合主義っぽい流れなんですが、面白いので問題ないですよ!
というか、Vシネってこんなストーリー多いよなあ…と、しみじみ感じました。
【尻を撫でまわしつづけた男】こと温水洋一は一貫してコミカルな演技でひたすら挙動不審、気の弱い感じは『痴漢日記』のガム男っぽくもありました。
こいつが頼った相手が通いのクラブのオーナーである高岡早紀だったのですが、逃げるためにヤクザを紹介してもらったことでぬっくんは命の危機に…。
偶然にも哀川翔たちの車に連れ去られたことでなんとか助かったものの、それからは金に群がる人間たちに追われるハメになっていきます。

Nijyu-Go5

個人的に一番好きなキャラは、岩佐真悠子が演じるこの女。
セックスしてブチ殺されるためだけに出てきたような女性でしたよ!(半グレ集団に話を回すという重要な役割もあったけど)
『受難』(という狂った映画)で道路を裸で走ってた人ですが、今回も全裸。脱いでたのはこの人だけだったし、最も残酷(?)に殺されたのもこの人でした。
【過剰な性と暴力】こそVシネだ(と勝手に思っているので)、脱いで喘いで大量に血を流したこの女性は絶対に必要だったと思います。そのため激しく印象にも残りました!
いろんな死に方ありますが即死はやっぱり清々しい。
ということで今後も岩佐真悠子さんには期待したいです。
(ちなみにオッパイはあんまり見えませんでした)

Nijyu-Go4
ショットガンで撃ち抜かれた後頭部(わかりづらいですが)。

過激なスプラッター描写なんかはなかったように思います。
しかし、けっこうバタバタ人の死ぬ映画でした。
ほとんどの人が銃弾で死んでしまうんですけどね…。

印象に残った死にざまは以下の3つです。

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額を撃ち抜かれても倒れずに座位で死亡する竹中直人。

Nijyu-Go11
お金大好き女・高岡早紀は25億と一緒にバズーカ砲で爆死。

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階段でスッ転んだ嶋田久作は首吊り自殺のような事故死。

竹中直人は今回おもしろ演技を封印していて終始渋めな印象。
ガンガン撃たれてもまったくビビらず直立不動だったりして、銃弾を避けないのってやっぱりカッコイイ!と思いましたよ(初期のキタノ映画みたいだった)。
攻撃方法もリムジンからダイナマイトをポイポイ投げるというもので、そこも面白かったです。そして、ちゃんと日本語の上手なチャイニーズに見えました!
説得力のある演技だったし、死にざまはこの映画の中で一番好きです。高岡早紀も嶋田久作も、ちょっと厭味な役で…死ね!と思った瞬間にアッサリ死ぬし、爽快感もありました。
わりとみんなこれ見よがしじゃなくさらっと死ぬところが素敵でした。

Nijyu-Go7
ここってなんかのオマージュなのかなー。

中盤の銃撃戦で死亡した寺島進の死が哀川翔を復讐に駆り立てます。哀川翔といえば自分の中では復讐の鬼!
なので、この辺からテンション上がりました!
ラストの全面戦争はヤクザ・半グレ集団・チャイナマフィアが廃墟に大集合!
それぞれが現れるタイミングもちょっと面白かったです、セリフを合図に突入!
集合場所が廃墟ってのもなんとなく懐かしい!
まあ、とにかく派手にいろんなもん爆発させてバンバン撃ちまくってるので、ここでの戦いは楽しかったです。
結局、翔さんは最後に復讐を果たすのですが…守りたかった人物を目の前で撃ち殺されてしまう! ここがすごくイイ!
予定調和じゃない部分もちゃんとあります。
新世代のVシネ俳優(ってほど本数ないけど)波岡一喜もがんばってましたよ!

Nijyu-Go13
最後は大杉漣にヤキ入れて終わり。熱帯魚は不穏なイメージ。

そんな感じでツッコミどころも少なくないんですが、好きな映画です。
なんだか90年代っぽくて楽しかったですよ。
菅田俊と工藤俊作は死ぬためだけに出てきたし、石橋蓮司はまたいつもと同じような偉そうな役で…首元を刺されて死んでました。
本当にみんな死ぬなあ…と感心しました!
あと、ラストシーンで哀川翔が言う「やめねえよ」って台詞が印象に残ってます。
話の流れ上「警察やめねえよ」なんですが「Vシネやめねえよ」なのかなー、と思ったり…。

難波さんのエンディング曲は超ダサいと思った!(ただの好みです)

Nijyu-Go3
「狂い咲き」風な殺し屋の正体がハゲデブ芸人で残念…。
 

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