邦画しか観ません。

日本映画の感想文。基本的に原作未読で在宅鑑賞。ネタバレしてます!

青春

『聖の青春』感想。

将棋を知らない人の感想です。
個人的評価:★★★★★★★★☆☆ 80点
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2016年11月19日公開/124分/日本/映倫:G
監督:森義隆
脚本:向井康介
声の出演:松山ケンイチ、東出昌大、染谷将太、安田顕、柄本時生、鶴見辰吾、北見敏之、筒井道隆、竹下景子、リリー・フランキー

初日のレイトショーで観てきました。

あんまり期待せずに観に行ったら予想以上に楽しめました、面白かったです!一番デカいスクリーンはまだ『君の名は。』(早く終わってください)に取られていたのでちょっと小さいスクリーンで鑑賞。席は半分くらい埋まってました。苦手な余命モノでしたが、静かで熱い盤上の闘いは見応えがありました。主人公の”勝ちたいんじゃ感”が最高でしたよ。好きな映画です。原作未読。

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<あらすじ>
1994年、大阪。路上に倒れていたひとりの青年が、通りかかった男の手を借りて関西将棋会館の対局室に向かっていく――。
彼の名は村山聖[さとし](松山ケンイチ)。現在七段、“西の怪童”と呼ばれる新世代のプロ棋士だ。聖は幼少時より「ネフローゼ」という腎臓の難病を患っており、無理のきかない自らの重い身体と闘いながら、将棋界最高峰のタイトル「名人」を目指して快進撃を続けてきた。
そんな聖の前に立ちはだかったのは、将棋界に旋風を巻き起こしていた同世代の天才棋士・羽生善治(東出昌大)。すでに新名人となっていた羽生との初めての対局で、聖は必死に食らいついたものの、結局負かされてしまう。
「先生。僕、東京行きます」
どうしても羽生の側で将棋を指したいと思った聖は上京を希望し、相談を持ちかける。先生とは「冴えんなあ」が口癖の師匠・森信雄(リリー・フランキー)だ。聖は15歳の頃から森に弟子入りし、自分の存在を柔らかく受け入れてくれる師匠を親同然に慕っていた。
体調に問題を抱える聖の上京を家族や仲間は反対したが、将棋に人生の全てを懸けてきた聖を心底理解している森は、彼の背中を押した。
東京――。髪や爪は伸び放題、本やCDやゴミ袋で足の踏み場もなく散らかったアパートの部屋。酒を飲むと先輩連中にも食ってかかる聖に皆は呆れるが、同時にその強烈な個性と純粋さに魅了され、いつしか聖の周りには彼の情熱を支えてくれる仲間たちが集まっていた。
その頃、羽生善治が前人未到のタイトル七冠を達成する。
聖はさらに強く羽生を意識し、ライバルでありながら憧れの想いも抱く。そして一層将棋に没頭し、並み居る上位の先輩棋士たちを下して、いよいよ羽生を射程圏内に収めるようになる。
そんな折、聖の身体に癌が見つかった。「このまま将棋を指し続けると死ぬ」と医者は忠告。しかし聖は聞き入れず、将棋を指し続けると決意。もう少しで名人への夢に手が届くところまで来ながら、彼の命の期限は刻一刻と迫っていた…。
(以上公式HPより)

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29歳で夭折した実在の棋士、村山聖(さとし)の生きざまを描いた映画です。

病と闘いながら命を削って将棋を指し、「どう死ぬか、どう生きるか」に対峙した主人公・聖。彼が名人位を獲る夢を追いかけた最期の4年間を描いていました。余命を精一杯に生きる執念のようなものを感じました。「将棋で一番になるんじゃ!」って感じで熱量は凄まじかったです。生きるとは何なのかを考えさせられました…と書くと重々しくなりそうですが、そういう映画だったと思います。

全体的には静かな映画という印象が強いです。派手な演出もほとんどなく、画的にも地味だったと思います。しかし退屈さなどは感じさせず、説明的な無駄セリフを極力省いて無音で魅せるような演出は素晴らしかったと思います。ドキュメンタリーのような生々しい瞬間も何度かありました。主人公が死ぬまでを描いた所謂”余命モノ”なんですが、変に泣かせようともせずに、媚びてない感じが個人的には好きでした。

まず、最初のシーンから面白かったです。1994年、大阪。早朝、村山がゴミ置き場に転がっていて、それを見つけた作業服のおっちゃんが将棋会館まで連れて行ってあげるというもの。一般人が将棋を指す棋士たちを目の当たりにして、言葉も出ずに立ち尽くしてしまうというシーン。なんだか非現実的なものに出会ってしまったような演出が面白かったです。ここはセリフも少なめだしモノローグのようなナレーションもなし。最初のシーンで「あ、この映画好きかも…」と思えました。ゆったり流れる空気感も心地よかったです。

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村山聖は5歳でネフローゼ症候群になり、27歳で膀胱ガン発症、そして29歳で亡くなりました…。羽生との対戦成績は6勝8敗(うち1戦は不戦敗)。羽生との対局に敗れた5ヶ月後に亡くなったそうです。天才・羽生善治とほぼ互角に戦っていた棋士がいたんですね!

将棋についてはルールがなんとなく分かる程度の知識しかありません。原作も読んでいないので村山聖という人物のことは本作で初めて知りました…。羽生名人は顔と名前くらいしか知りませんでした!・・・ということで、ほぼ何も知らない状態だったんですが、ちゃんと楽しめましたよ。(将棋に詳しかったらもっと楽しめたのかも)

手術をしなければ余命はたった3ヶ月!ということが中盤で明らかになるのですが、これに対しての主人公の返しがスゴい。一刻も早く手術して金玉を取らないとマズいという状況で「麻酔しますか? 麻酔は脳が鈍るんでイヤです」と言う村山。あくまでも優先順位は将棋が第一で、「将棋が指せないなら死ぬ!」という感じでした。並々ならぬ覚悟を感じました。そして「体調の良い日なんてないんだよ…」というセリフがネフローゼ症候群という病気の壮絶さを物語っていた気がします…。映画を観るまで知りませんでしたが、副作用で太るみたいですね。決して吉牛を食べ過ぎて太ったわけではないようです…。

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松山ケンイチはこの役のために体重を20kg以上も増やしていたそうです…。生前の村山聖の風貌を事前に知らなかったので似てるかどうかは鑑賞中とくに気になりませんでしたが、写真を見ると……あんまり似てない!!

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一番好きなシーンは、定食屋「よしのや(?)」での羽生さんとのサシ呑み。もうめちゃくちゃ好きですよ。映画全体で一番印象に残りました。ここのシーンは青春映画であり、そしてラブコメだったと思います。話の内容も胸にきました。穏やかで優しい名シーンだったと思います。

村山の趣味が少女漫画と麻雀と競馬なのに対して羽生さんの趣味はチェス。見た目も性格も好みの趣向もまったく噛み合わない二人なのですが、将棋に人生をかけているというただひとつの共通点で繋がっていたのだと思います。お互いに実力を認め合い、高みを目指していける存在だったのでしょう。村山にとって羽生さんは目標であり、ライバルであり、そしてこの映画においてはヒロインでもありました。羽生さんの「私は、あなたに負けて死ぬほど悔しい」というセリフはめっちゃグッときましたねー。演じていた東出昌大も上手だったと思います。言葉の一言一言に重みがありました。

ここに到着するまでの過程も面白かったです。背後から距離を置いてストーカーのように尾行する村山…しかし途中で気づかれてしまい羽生さんと目が合ってしまう。が、何も言えず会釈。どうにか行きつけの店で憧れの人と食事をすることとなるのだが…。

全体的には女っ気がほぼ皆無な映画ですが、なんとなく恋愛のようなBLっぽさも感じてしまいました。ニヤニヤしちゃいましたねー。「趣味が、全然合いませんね!」とか面白い、なぜかキュンとなりました。狙ってやってんだろうけど控えめな演出が超イイんですよ!あとね、「イタキス読んだことあります?」とか言葉に出して言っちゃうのも、気恥ずかしくて…なんともいえないものがありました。このシーン大好きです。

笑える瞬間も何度かありました。「ここは有名人でも店主が話しかけてこないから良いんです」と村山が得意気に店の良さを語った直後に店主が現われて、「羽生さんだよね?サインちょうだい」と声をかけてきたりして、場が静かで落ち着いているだけにちょっとしたことでもクスッと笑えるんですよねー。緩急のつけ方がとても上手だと思いました。なんとなく初デートのぎこちなさのようなものも描かれていたし、初対面の相手とのお見合いみたいでもありました。いやー男同士なのにドキドキした!サイコー!

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羽生さんの人間性が一番出ていたシーンだと思います。主人公とは対照的に”頭脳派の天才”という感じでカリスマ性も感じました。東出昌大の演技は羽生善治の喋り方や癖を研究しまくってこんな感じになったんでしょう。特別詳しいわけでもないので知っている範囲のイメージですが、特徴はよく捉えていたと思います。ただ、少しモノマネっぽさが気になってしまいました…。若干ドラマチックすぎるようなセリフの言葉選びはとくに不自然とも思わずリアルに感じられました。眼鏡は羽生善治さん本人から借りていたようですね。

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村山の趣味は少女漫画です。なので、自室は本とCDが雑多に積み上げられている素敵部屋。部屋の四方は棚になっており漫画本がぎゅうぎゅうに詰められていました。ほぼ天井近くまで本の山。万年床っぽい布団以外のスペースは物だらけで足の踏み場のない状態。棚の上にはAKIRAが全巻積んであったりしてなんとなく自分の部屋を見ているようで親近感も湧きましたー。時代設定は90年代のため、懐かしい本がいっぱいあって面白かったです。なんていうのか、ちゃんとクサそうなんですよね!

キャラクターの性格も破天荒で面白かったです。ハチャメチャだけど人間味に溢れており、人づきあいは不器用だけど周りの人間が放っておけない愛らしい人物だったのだと思います。爪は右手人差し指と中指以外は長く伸びっぱなし。髪もボサボサ、服装も気を使っている様子はなし。趣味は酒、麻雀、競馬、少女漫画。食への傾倒っぷりも凄まじく「シュークリームはユニオン、牛丼は吉野家、お好み焼きはみっちゃん、カツ丼は徳川」などのこだわりよう(グルメとかではない)。あと、酒。酒豪でもないのでしょうけど、呑みに行くとガブガブ飲んでしまう。重い病気で酒は体に良くないにも関わらず…。酒を呑む量だって他人には負けたくない。そんな感じで極度の負けず嫌いで不摂生。なので、食生活が死期を早めたような気がしないでもないですね…。

聖「牛丼は絶対に吉野家じゃないとダメ!」

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主人公の夢はふたつあって、ひとつは「素敵な恋愛をして結婚をすること」。もうひとつは「羽生さんに勝って名人になること」。羽生さんとのサシ呑みで主人公の夢が明かされるのですが、僕はここで泣きました。映画の中のキャラクターたちが流す涙と同じくらいの分量泣きました(ごく少量)。

女を知らずに生きてきた29年間の童貞人生。少女漫画を読んでいたのも、恋愛への憧れのためだったのかもしれません。しかし膀胱ガンのために睾丸を切除することとなり、手術をした結果一生子供をつくれない体になってしまう村山…。すごく切ない気持ちになりました。

行き着けの古書店の女性に好意を寄せるものの、結局は最後まで気持ちを伝えられずに別れてしまいます。実際どうだったのか分かりませんけど、絶対あの子のことが好きだったと思うんですよねー。しかし告白できず、ほとんど言葉を交わすこともできません。レジで漫画を渡すところも、女性を直視できない立ち居振る舞いも、すごく共感してしまいました。受け皿に漫画を投げ出す感じがね、ひたすら恥ずかしそうでモジモジしたいんだけど我慢しているあの感じが、もうねー、いやー、好きでした!(意味わからないと思います、すいません)

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愛読書として登場する「イタズラなKiss」に何か意味があるのか気になりましたが、ちょうど実写映画の公開も控えているし、鑑賞中は「もしかして宣伝なのかな?」くらいにしか思ってませんでした。観終わってから知ったのですが、作者である多田かおるは連載中(1999年)に事故で亡くなってしまい漫画は途中で終わってしまったんだとか…。なんとなく村山の境遇とシンクロするものがありました。そういったことを意識してのチョイスだったのか、原作との改変点なども気になりますね。

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そしてラストは羽生との対局です。

両者の気迫が音と表情のみで伝わってきました。部屋全体に緊張感が漂っているようでした。脳内でのセリフも排除していて二人とも終始無言。余分な部分をそぎ落としていたような画作りもよかったと思います。聞こえてくるのは駒がパチパチ鳴る音、かすかな息づかい、それぐらいでした。言葉なしに伝わってくるものがあり、ここは役者の演技に圧倒されました。説明過多じゃない部分がよかったです。

究極の頭脳戦ということで、内心『デスノート』みたいなやりあいになったらイヤだな…と思っていたので、ホッとしてしまいました。戦況をほぼ説明せず(控え室での解説は多少あった)、演者の顔のみで勝負!って感じが良かったです。凄まじかったです。松山ケンイチは一手一手まるで命を削っているように打ち込んでいて、名演だったと思います。

盤面を見ても具体的に何がどうスゴいのかは分からなかったんですが(笑)、白熱した死闘の熱量みたいなものはビシビシ感じました。頭ん中がよくわからないのは逆に良かったのじゃないのかなー。あと、対局中にカットバックがいくつか入り(スローモーションで飛び立つ白鳥など)、ここは好みもあるかと思うんですが、個人的には好きでした。演者は二人とも棋譜を丸暗記してぶっ通しで撮影していたそうです。

劇伴が最高だったと思います。とくに映画前半はメリハリが効いていて大好きです。無音とそうじゃないときのバランスが絶妙でした。

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対局の最後に村山は痛恨の落手をしてしまいます。これが敗因となり、羽生に負けてしまう…。変な理由づけすることなくわりとアッサリ見せていたのが印象的でした。ものすごくあっけなかったです。ここはドラマチックに描きたくなりそうなものですが、そういうことをすると逆に嘘くさくなってしまったのかもしれません。ここの部分はなんとなく賛否ありそうな気がします…。個人的には、引っかかりはしましたが、悪くなかったですよッ!(上から目線)

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最も共感できたのは染谷将太が演じる大阪の三段棋士・江川でした。プロ棋士を目指している青年なのですが、年齢制限である満26歳の誕生日が迫っているため次の試合で負けてしまえば奨励会から退会となってしまう。四段に昇格できなければプロになることを諦めなければならないのです。試合の相手は中学生みたいなチビっ子棋士でした。理由はわかりませんが江川は対局中に鼻血ブー!!(興奮したから?) 血をダラダラ流しながら将棋を指す染谷将太の姿にはグッときました。血まみれになっても対局は続きます。

彼の「なぜ将棋をやっているのか」という理由が、「出会ってしまったから」というところもすごくよかったです。きっと誰しも動機はそういう曖昧なものなのでしょうね…。対局中の心境も突き詰めると「勝ちたい!負けたくない!」というシンプルなものになるのかもしれません。村山の「先のことをあれこれ考えても仕方がない。今僕らがやるべきことは目の前の一手に集中することだ」というセリフも突き詰めていった結論がそれだったのだと思います。

挫折する人間もしっかり描いていたし、そこでの葛藤もオチもあり、出番はそこまで多くはないけれど印象に残りました。染谷将太はいつも通りの名演でしっかり役をやりきっていたと思います。そして最終的に江川はプロ棋士の道を断念し、将棋関係の出版社へと勤めることに。やはり勝負の世界は甘くないのだなあと痛感しました。絶対血まみれになるような話じゃないはずなのに流血させてくれるのが個人的には最高でした。あ、あと車内での嘔吐シーンも一応ありました!

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森監督の監督作はこれが三作目で、『ひゃくはち』も『宇宙兄弟』も観ていましたが、『聖の青春』が一番面白かったです。元々ドキュメンタリー番組を製作していた方だったみたいで、監督の資質と話の相性が良かったんじゃないかなー。作品数は少ないですが、いまのところこれが最高傑作だと思います。

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脇を固める役者たちもすごく魅力的でした。棋士たちはみんなイイ味出していたと思います。リリー・フランキーも安田顕も今回は面白い演技せずにフツーの渋いおじさんに徹していたし、厭味もなくイイ感じでした。わりとリアルに存在しそうな人たちだったので、そのために主演二人の非凡感が際立ったような気もしました。筒井康隆は小汚い役が似合うようになってきましたね!

リリー・フランキーの「村山くん、これはあかん。これはもう詰んどる!」というセリフが印象的でした。村山聖の人生は将棋のようなものだったんじゃないのかな。

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柄本時生は煙草の吸い方と煙の払い方がサイコー!

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死んで悲しいというよりは、人間なんていつかは死ぬんだからそれまでに何をすべきか、どう生きるべきか、そういったものを考えさせられました。身一つでやってきて頭のみを使って盤上で死闘を繰り広げる棋士という職業がすごくカッコよく見えました。終盤はちょっと間延びしているような演出が気になりましたが、静かで熱い良い映画だったと思います。故人への敬意も感じました。

もし村山が病気で命を落とすことがなければ名人となっていたかもしれない。しかし病気になっていなかったら、そもそも将棋と出会うこともなかったかもしれません…。「僕には時間がない。だから勝たなきゃいけない」というセリフは切実で胸に迫るものがありました。

原作は未読のためどのへんまで脚色しているのか分かりませんが、向井康介の脚本はやっぱり好きですねー。主人公はダメ人間というほどではないですが、多少はそういう部分もあったりして、描き方は巧かったと思います。AVをちゃんと「アダルトビデオ」と言うあたりにも90年代を感じたりして…。原作も読んでみたくなりました。ということで、また長々とまとまりのない感想文になってしまいました…。最後に、好きな名セリフベスト3!


グッときたセリフ ベスト3
  • 「爪も髪も伸びるってことは生きてるって証拠だ」
  • 「神様のすることは、僕には予測できないことだらけだ」
  • (将来、プロ棋士がコンピューターに負けることがあると思いますか?)(ない)

おしまい

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ここで使用された将棋の駒は実際に村山聖が使用した遺品だったそうです。


主題歌は大嫌い。

聖の青春 (角川文庫)



『何者』感想。

もう一度観たいとは思いません。
凹みました。原作未読。
個人的評価:★★★★★★★☆☆☆ 70点
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2016年10月15日公開/98分/日本/映倫:G
監督:三浦大輔
原作:朝井リョウ
出演:佐藤健、有村架純、二階堂ふみ、菅田将暉、岡田将生、山田孝之

公開初日に観てきました。予告を何度か見た程度で、原作への思い入れはないです。読んでません。とくに朝井リョウのファンでもありません。『愛の渦』の三浦大輔監督作なので観ました。観ましたが、爽快感はあんまりなかったです。エグいエンタメでした。鑑賞中は、胸のあたりをブスブスとナイフでぶっ刺されて「お前のことだよ」と言われているような感覚で、また、痛快とも言えず、しかし残るものはありました…。面白かったです、とハッキリ言いづらいような内容でした。若者と、そしてツイッタラーに向けて作られた映画だと思います。

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あらすじ

就職活動の情報交換のため集まった大学生の拓人(佐藤健)、光太郎(菅田将暉)、瑞月(有村架純)、理香(二階堂ふみ)、隆良(岡田将生)。海外ボランティアの経験や業界の人脈などさまざまな手段を用いて、就活に臨んでいた。自分が何者かを模索する彼らはそれぞれの思いや悩みをSNSで発信するが、いつしか互いに嫌悪感や苛立ちを覚えるようになる。そしてついに内定を決めた人物が出てくると、抑えられていた嫉妬や本音が噴きだし……。
(以上シネマトゥデイより)

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感想

人間の醜悪な部分を分かりやすく描いた作品としては良い映画だと思いました。一貫して気持ち悪かったです。本音としか思えない毒々しい胸の内をドバドバ吐きまくって、同時にそれがホントのことだったりするから心が抉られる、ものすごく居心地は悪いんだけど、あえて人が言わないような痛々しいことを曝け出してくれる映画はあってもいいと思います。妙にドラマっぽく盛り上げすぎず坦々と撮っているのが良かったし、演劇的な演出を多く取り入れていて、そこが話の内容とも合い上手くいっていた気がします。

上っ面では仲良くしてても皮を剥いだら皆腹ん中は真っ黒だよね~…って話。でも、それが"普通"だし"当り前"だし、だからこそより一層イヤな気持ちにもなりました。なので、オススメはしません。

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この映画での就活はそこまで重要なものでもないように感じました。物語を語るための手段として利用しているような印象が強かったです。人間の価値が問われ他者と比較され、自分は何者なのかを突き詰められていくという点で最適だったんだと思います。結局、描いているのは人間で、『桐島、部活やめるってよ』と同じく今回もテーマは「実存」だったんだと思います(たぶん)。

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就活よりもSNSの恐ろしさを強く感じるような映画でした。とくにツイッターです。ツイッター未使用者には伝わりづらいのかもしれませんが、使用者の、とくに若者にとっては身に覚えがありすぎて突き刺さりまくる映画だと思います。

ラストで明らかになるのは主人公が最低な人間だったということでした。本アカウントでは建前ばかりを気にしており、裏アカウントで本音をぶちまけていたのです…。裏アカウントの存在を自分では隠していたつもりが、実はすべて仲間に見られており、主人公への共感が大きかったためか、けっこうな恐怖映画として見れました。上から目線で他人を見下すことで自分を正当化していたのだと思います。オチの部分なんですが、主人公は就職浪人しており就活二年目だったのです。正直、ここは「ドンデン返し!」というほど衝撃的なものではありません。しかし、このことで主人公の行動に納得できた気がします。そのための意味づけのようなものだったのかもしれません。

「自己顕示欲出しまくってるやつってサムいよな」と夢に向かって努力している人間を客観視点で見下して論評やら分析しているお前が1番サムいから気付けよ!ってことなんですが…なんか叫びだしたい気分になりましたね(笑)。これには身に覚えがないこともないので。そしてこういう文章を、もしかしたら誰か知り合いに見られているかもしれないという恐怖感。

他人を否定しているだけでは自己肯定も出来なくなり、そうすると、企業から内定を貰っても、企業に就職しても、結局は自分を認めることなどできないのかもしれません。つまりツイッターにこもって自分を正当化しているだけじゃ「何者」にもなれない、と。

誰かに認められたい。しかし誰も認めてくれない。主人公の場合、ツイッターというこもった世界で何者かをを演じることで精神を保っていたんじゃないかと思います。ツイッターという舞台上で他人を分析・否定することで、【いいね】【RT】【フォロワー数】によって「人に認められたい」という承認欲求を満たしていたのです。「わかる!」と共感すればするほど自己嫌悪に陥りそうな映画でした…。

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冒頭のシーンで「面接の1分間は、ツイッターの140字のようなもの」と言っておき、ラストの面接シーンでは「1分間で自分を説明することはできない」と言う主人公。建前を捨てて本音を言い、自分を認めてくれる場所を見つけるために前に進むことを決心した瞬間なのだと思いました。主人公は成長したんですよね、たぶん…。

何者かになろうともがく人々を冷ややかな目で見ていた主人公が、自分が何者でもない存在であることを思い知り、結末では、「自分」という「何者」かになるという覚悟が芽生え、一歩足を踏み出していく。希望に溢れたキレイな終わり方だったと思います。(ものすごくベタではありますが)

目を逸らしたくなるような当り前なことに気づかせてくれるような映画でした。そのため、この映画を観て「最悪!」という意見があっても、全然納得できそうです。むしろ個人的には「しっかり最悪」に描いてくれたからこそ好きになれた感じです。原作は読んでないので細かい部分わかりませんが、元々の題材が良かったのかもしれません。『桐島、部活やめるってよ』に比べるとインパクトは弱い気もしますが、毒味成分がわかりやすい形で表れていたと思います。

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キャスティングは皆それぞれハマっていました。役柄のイメージそのままな感じがしました。現代の若者特有のディスコミュニケーションな空気感なんかは役者の演技によるところが大きかったんじゃないかなー。

ただ、有村架純だけは都合のいい存在に思えました。重要な存在なのですが、彼女だけは浮いて見えました。仲間に本音がバレて打ちひしがれ号泣している主人公を優しく肯定してあげる天使のような存在です。こんな女が現実にいるとは思えません。リアルだったら誰からも見向きもされずぼっちになってしまいそうな主人公ですが、有村架純に人格を認めてもらえたおかげで次の面接に挑んでいくのです。彼女がいなければ絶望的な話になってしまうので、しょうがないような気もしますけど、かなり引っかかってしまいました。そして、セリフの間の取り方はいちいちテレビドラマっぽいし、こんな不自然な喋り方するやついないだろ…と思ったり。

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一番好きなシーンは二階堂ふみが主人公とやりあうところ、ここは超サイコーでした。終盤のホラー(というかサイコスリラー?)演出から「主人公がクソな自分に気づく」までの一連の流れがものすごく好きでした。単純にビビるし笑えるし感動できて、ここのシーンがあるだけでも観て良かったと思えます。エグくて面白いセリフもいっぱいあったんですが、なんとなく気が滅入るので忘れたいです…。そしてクライマックスの舞台装置が「観察者のつもりが観察されていたのは自分だった」ということを画的に見せていて、ここも大好きです。震えました。就職活動というステージ上で芝居をする役者たち、という図が分かりやすかったし面白かったです。そして、なるほどなー、という感じ。ツイッターでのつぶやきは、観客の前で演技をしているようなものということなのでしょうか。

監督は演劇畑の方ですが、セリフで語るより画で語るほうが得意な人なんじゃないかなあと本作を観て思いました。主人公のセリフも中盤までは少なめで、極力表情で語らせている印象も受けました。

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『ボーイズ・オン・ザ・ラン』や『愛の渦』でもそうでしたが、三浦大輔監督は人間のネガティブな部分をストレートに描いていると思います。要は、カッコ悪かったり卑しかったり気持ち悪かったり醜かったり、そういう汚い部分。しかし誰もが持っていて、笑えるようで笑えない。それが自分のことだと気づいた時の絶望感。そういったものを今回も全力で描いていたと思います。そして結末の部分は前二作に比べると救いを与えているような印象がありました。全体的に"わかりやすさ"を前面に押し出していた気もします。もっとポップに楽しくしようと思えば出来そうなものを、娯楽大作にしてはちょっと物足りない気持ちになってしまうのは厭味のわりに爽快感が少ないからだと思います。恋愛はあっても具体的なラブシーンなどは描かれず、それから笑いの要素も少なかったような…。個人的には、もうちょっと笑いたかったですね。思い切ってブラックコメディにしてほしいような話でした。

長々と書きましたが自分の気持ちがあんまりハッキリしてないからか、こんな感想になりました。好きと嫌いが半々くらいです。

ツイッターのツイートもこのブログもリアルで知っている誰かに見られているのだと思うと、なんとなく気持ちが悪いし恐ろしくなってきます。アカウントを使い分けている人はさらに共感するところが多いのかもしれません。個人的には、ツイッターって好き勝手発言できるから面白いんじゃないの?とも思いますし、そこの部分にもうちょっとズバッと突っ込んでほしかった気もしました…。とりあえず監督の次作に期待したいです。

あー、でもやっぱりもやもやする!この映画!オススメしません(二回目)!




このCMは最悪。ドンデン返しって知ってたら驚かないし…。

『黒い暴動』感想。

明日世界が滅びるかもしれんけんから好きな服着て好きなことくらいさせや!
華先輩サイコー。
個人的評価:★★★★★★★★☆☆
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2016年07月30日公開/75分/日本/映倫:G
監督・脚本・編集・原案:宇賀那健一
出演:馬場ふみか 柳英里紗 平松可奈子 今井華 間宮祥太朗 山本浩司

<あらすじ>
東京でスタイリストのアシスタントをしているアラサー女子の美羽(馬場ふみか)は、仕事も恋愛もぱっとしない日々を送っていた。そんな折、かつて一緒にパラパラダンスに熱中したギャル友あおい(平松可奈子)が訪ねてきたことで、ガングロギャルに目覚め青春を謳歌(おうか)した12年前の高校時代に思いをはせる。それを機に、タイムカプセルを掘り起こすため石川県の内灘町に帰郷し……。
(以上シネマトゥデイより)

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タイトルのインパクトに惹かれてしまい軽い気持ちで観てきました。
何気に爆音っぽい音響だったためBGMでセリフが聞き取れないシーンも何度かあり…ということで、いつも通りあんまり参考にならない感想だと思います。うん、でも、面白かったっていうか、大好きですね。胸が熱くなりました。
あと主役の子が可愛かったので、そこもよかった。

田舎のガングロギャルたちが一生懸命パラパラを踊る映画です。
(予告動画は一番下に貼ってあります)

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現在と過去を行ったり来たりの構成で、この対比にメリハリがあるので、そこが最も巧い点なのかなと思います。この行き来するタイミングがけっこう自然だし、序盤からアツいストーリーにグイグイ引き込まれていきました。

冒頭は高校生時代の主人公が愚痴を吐きまくるシーンから始まり、タイトルが画面いっぱいに出て、そのすぐ後に「14年後…」のクレジット。そこで現在、つまり2016年の主人公に切り替わります。主人公は過去にクソみたいな日常から脱出したはずなのに、時が経つとまた退屈でツマラナイ日々に埋没してしまっているのです。

最初は、あの頃は良かったなあ…って感じの懐古映画かとも思ったんですが、全然そんなことなくて、あくまでも主役は現在アラサーになった2016年のみゅうみゅうで、今を生きる彼女が一歩踏み出すまでの物語だと思います。

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主人公は授業中ノートに「クソ、クソ、クソ、クソ」と書きつけて、退屈すぎるクソな日常にうんざりしている女子高生みゅうみゅう。
彼女はある日、超かっこいいガングロギャルに出会ってしまい、それがきっかけでギャルの世界に足を踏み入れていくのです…。

退屈すぎて頭おかしくなりそうな感覚はガンガン伝わってきましたよ!
(田舎の若者が刺激を求めて超がんばる…みたいな話って好きなんです)
日常がイヤになって気が狂いそうになる時期って学生時代は誰にでもありますよね、きっと。ぼくはありました。そういう経験がない人には意味わからない部分かもしれません。

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憧れのガングロギャルは今井華先輩でした。彼女はカリスマオーラを放出することに成功していたと思います。ホントに輝いて見えたし、演出として実際にキラキラ輝かせていた気もします。登場シーンは主人公と同じように「この人やっべえぇぇ」と思ったし、面白かったです。

教師「バカみたいなガングロしてんじゃないよ」(みたいなことを言う)
今井「明日世界が滅びるかもしれんけんから好きな服着て好きなことくらいさせや!…外野なんて、空気やし」→窓から飛び降りて逃亡。無傷。
主人公、ときめきに死す。そしてテンション上がって誰かのギターを破壊!


つまり華先輩は、周りにどう思われようがどうでもいいのです。そんな彼女を目撃してしまい主人公は一目惚れ。翌日からは仲間と共にガングロギャルへと変身していきます。実際かっこいいし憧れちゃう気持ちもわかります!

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このあたりはテンポもよくて楽しかったです。
みんなでガングロメイクに初挑戦。そして「すごい!かわいい!」とお互いを褒めたたえ合い、先輩集団のたまり場【牛小屋】へと向かいます。難なく黒いパラパラ集団【ブラックハマナス】に加わった彼女たちは、金沢ロックフェスティバルでダンスを披露するため猛特訓を開始。授業中だって机の下ではダンスのステップを踏む熱血ぶり。部活に燃える青春映画の王道っぽい演出もけっこう多かったと思います。ベタですが気持ちは上がりますね、こういうの。

ギャルメイクを周囲に罵られても「カワイイから」やめないし、パラパラダンスは「やりたいから」やるだけ。好きなことを何故やるのかなんてことに理由はない、という当り前のことを言っていて、ド直球な発言には納得だし好感も持てました。もう大好きですよ。わりと序盤からずっと大好きでしたよ。

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一方、現在はというと…。

高校時代は「クソ、クソ、クソ、クソ」な日常から抜け出してガングロで派手派手しいギャルへと変身したものの、14年後の現在では再びツマラナイ人間になってしまっている主人公。ガングロへの興味は失っており、美白に必死。29歳で経験豊富なアシスタントだが上司には大きな仕事を任せてもらえず、愚痴っぽいことを言った挙句クビにされてしまう。付き合っている男は妻帯者で、体だけの関係。そんな時、ギャル時代の友人が部屋を訪ねて来て、昔海辺に埋めた賞金のことを思い出し、金欲しさに石川県の地元に戻るのです。

親友に再会すると、一人は地元で同級生と結婚し子持ちの主婦となり、もう一人は生活苦のため風俗嬢となっていました。そして主人公は、人目ばかり気にして生きている…。「外野なんて空気」とは思えなくなっているのです。

「あの頃はよかった!」なんてセリフがなくてよかったです。
惨敗感が凄まじいんですよねー、2016年のみゅうみゅうは。

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そして、彼女が人生で最も輝いていたかもしれない金沢ロックフェス。

映画全体で一番の見せ場となるダンスシーンですが、わりと中盤でした。
地元のちっちゃい祭りに参加します。それまでに今井華先輩が脱退(世界一周のため)、パラパラダンス対決の結果みゅうみゅうが新リーダーに決定、親友の一人(風俗嬢のほう)が白ギャルをぶちのめして停学、特訓、猛特訓など、いろんなことがありながら、みんな一生懸命パラパラを練習してついにやってきた本番当日。

なんとなく『ピッチ・パーフェクト』が頭に浮かんでしまったんですが、本作はあれより圧倒的にチープだし、さらに小規模な現場だし…しかしステージに全力で挑むガングロ少女たち!ということで、涙腺にきました…。
そして世間から浮いていたガングロ集団が「ちょっとかっこいいかも」と外野に思わせてしまうので、なんかね、すげー感動しましたよ。
なんなんですかね…とにかく無敵っぽいんですよ。「恐いもんなし!なんでもやってやるっちゃけんね!」という感じ(方言テキトー)。なんだってやれる!という感じがビンビンに伝わってきて、それと同時に2016年を生きる主人公の虚しさなんかも感じてしまいました。
『ゴーストバスターズ』を観た時も思ったんですけど、世間から蔑まれてきたやつらが頑張って見返す話に弱いですわ…。願望なのかなー。

ステージに立つまでには間宮祥太朗の活躍なんかもありました。

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『ライチ☆光クラブ』のジャイボ(ホモで、圧死した人)こと間宮祥太朗ですが、本作では暑苦しく叫んだり、ギターを弾いたり、自転車を漕いだり、プレゼントをあげたり、窓から忍びこんだり、バンドでプロを目指したり、一旦就職してみたり、でもやっぱり夢を追いかけたり、あっけなくラジオに出演しちゃったり、ギャルへの感謝を述べたり、なんかいろいろ好きでしたが、そんなには印象に残ってません。でも出てて良かったです…。(すいません)

kuroibodo2

脇にぞろぞろいるガングロギャルたちの存在感はスゴかったです。
もういききってるっていうか、「外野なんて、空気」と本気で思っていそうな顔面力がありました。BLACK DIAMONDという集団名らしいのですが、気合いの入り方が違うというか、存在の異質感がものすごくイイ感じでした。説得力が半端なかったですね。

文句でもなんでもないですが、「もうちょっとこうだったらよかったのに」と思うところは、メインの三人はギャルメイクがキレイすぎるところですね!
もうちょっとゴリゴリに塗りたくっても良かったんじゃないでしょうか。とくに主役の馬場ふみかさんなんかフツーに可愛すぎます!
「外野なんて、空気」のわりには世間一般に全然ウケちゃいそうな超ライトなギャルメイクに見えました。やっぱりここはドン引きするくらいのバケモノっぽさがないとダメだったんじゃないかな…と思いました。可愛いのは2016年の主人公だけで良かったですよ…。

うーん…個人的にはもっと汚してほしかった!

kuroibodo8

本物のギャル13人を石川県まで連れて行き撮影したそうです。

kuroibodo4

ぼく自身は(当り前ですが)ギャルの経験もないですし、ダンスも踊ったことないですよ。それでも共感しまくっちゃうのは、あの頃は楽しかったなあと思えて、なおかつ見た目なんか気にせず好きなことに夢中になれたと思える過去があるからです…まあ誰しもそういう時期はあるものだと思います。ガングロギャルだから突飛なことにも見えますが、日常に不満を持ってそれを変えようと努力するなんておそらく誰しもがやることです。とくに学生時代ならばなおさらで、そこを単なるノスタルジーで終わらせず結末を未来へと向かう今へと着地させたところがすごくよかった。なんといってもラストカットの切り方が本当にサイコーで、ほんの少しだけ前向きになってからのみゅうみゅうの表情が、これは嬉しくもなり、泣きそうにもなり、とにかく応援したい気持ちになれたんですよね。そして自分も今を頑張ろう、と。

最も印象に残ったシーンは、終盤女子三人が長々と思いの内を吐露し続けるところです。彼女たちの会話のバックには延々と金沢の町並みや海辺の風景が映し出され、行ったこともない見知らぬ町が懐かしくてしょうがなかったです。自分の今を悔やみ、過去を懐かしみ、昔の友人のことなど思うと泣きそうにもなりました。他にも好きなシーンはいくつかありましたが、個人的にはここが断トツにグッときましたね。

kuroibodo7
踏まれたい。

どうでもいいんですが、主演の馬場ふみかさんを知らなかったので彼女の女優デビュー作『パズル』(容赦のない暴力映画)を見返したところ、実の父親に犯され処女を奪われて血を流す女子高生役で出演していました。「ああああ、この子だったのか!」と嬉しくなりました。本当にどうでもいいですが。

シバタ(間宮祥太朗)が一旦就職して再びバンドでラジオ出演できるほど成功しちゃっていたり、14年前だだっ広い海辺に埋めた缶々が難なく出てきたりと、多少ご都合主義っぽい展開もないではないですが、そこが気にならないくらいに素敵な話で、そしていい終わり方だと思いました。
正直もっと観たかった。75分って…短いよ!

女子高生が主役の邦画はけっこう観てるつもりなんですが、近作では群を抜いて面白かったし、共感も大きかったのでこんな感じの感想になりました。


↑予告はこんな感じ!

『orange −オレンジ−』感想。

胸キュン恋愛映画かと思ったらSFでした。若干ときめきましたが、泣かせ演出が多すぎて…。原作未読。
個人的評価:★★★★★☆☆☆☆☆
Orange
2015年12月12日公開/139分/日本/映倫:G
監督:橋本光二郎
出演:土屋太鳳 山崎賢人 竜星涼 山崎紘菜 桜田通 清水くるみ

<あらすじ>
高校2年生の高宮菜穂(土屋太鳳)に、10年後の自分から手紙が届く。そこには、26歳になったときに後悔していることが数多くあること、転校生の翔(山崎賢人)を好きになるが、彼が1年後に死んでしまうことがつづられていた。当初はイタズラだと思った菜穂だったが、手紙に書かれていることが現実に起こり始める。菜穂は後悔しないため、そして翔を救うために行動を起こす。
(以上シネマトゥデイより)

Orange2
パラレルワールド映画です。

まったく予想外の不思議系SFだったのでテンション上がりましたー!
まあ、なんかやりつくされたような題材なんですが、何もない恋愛映画よりは得した気分になれる気がします!
今回も予備知識ゼロで観ました。
わかってたのは主演が『まれ』の人で恋愛映画ってことだけ。
(女子高生が登場する映画はとりあえず全部観たい)

Orange3

未来からの手紙により10年後の自分が後悔していることを知った女子高生が、大切な人を救うため運命を変えようと奮闘する青春群像劇。
10年後、山崎賢人は死んでます。
それを知った土屋太鳳さんが「その運命、変えてやる!!」と一生懸命頑張る話。

Orange4
手紙はこんな感じ。元ネタ考えた人が一番エラい。

前半はけっこう面白かったですよ(初っ端から決定的な凡ミスを犯しますが)。
「○○後悔してる。だから○○して!」という内容の手紙(指令)が26歳の自分から届き、ミッションをこなしていく菜穂ちゃん。
書かれていることを一生懸命こなしていくのですが、未来が徐々に変わり始めパラレルワールドに入りこんでしまいます。
それからは自分で考えつつ行動…。
しかし後悔を消せなくて…そのことで後悔したりもします!
わりとウジウジ系の主人公。

Orange11
耳打ちみたいなキスシーンは良かった。

土屋太鳳って人は演技が上手いのかヘタなのかよくわかんなかったのですが、なんとなく一生懸命さは伝わってきたし健気で一途な処女感がしっかり出てたので好感を持てました。
なので途中まで「菜穂ちゃん頑張れ!翔死ぬな!」と応援できた気がします。
手紙が届いても最初は「なにこれ?」って感じで信用しません。しかし、それがガチだと気づいた時のリアクションが「やだ、なんか怖いッ!」なのも良かった。

Orange14
お母さんが亡くなり鬱っぽくなった末自殺した成瀬翔さん。

舞台は長野県です。
翔(山崎賢人)は東京からの転校生&イケメンなので校内では程よくモテモテ。先輩(真野恵里菜)に告白されて付き合って、しかもアッサリ捨てちゃう。
リア充爆ぜろ!的な展開なんですが、実は暗い過去が…。前の学校では周りに溶け込めず友達ができなかったみたいです。

死ぬ運命の人だからか、あまり否定的には見れませんでした。
そして、ところどころキュンキュンしたりもしました。
女子目線っていうか、主人公目線で見れた気がします。
「後悔したくない」という想いへの共感が大きかったためかもしれません。

Orange6

山崎賢人は『L♡DK』『ヒロイン失格』そして本作と、三作続けて恋愛映画。
そして、三作続けて花火見てます!(ここはちょっと面白い)
もうこの描写も完全に定型化してきている気がします。
花火見てれば女子中高生は感動するものなんでしょうか…。
前二作はここでキスシーンでしたが、今回はありません。
その代わりに【手を繋ぐ】というドキドキ感を描いてました。

Orange13
ちなみに、お母さんは薬いっぱい飲んで死んでましたよ!

翔の母親が負の要因みたいなもんなのですが、病気で苦しんでたりして一応はいろいろと悩んだ挙句の自殺だったようです。
正直これは理由付けのみの安易な解決手段に思えました。
「お母さんが病気だったんだ…」とか、ずるい。
そりゃつらいに決まってんだろ!としか思えないし、大袈裟に長々と喋らせるようなことですかね…(そういう映画は山ほどありますが)。

Orange7
翔の抱えている重いもの(悩み)を皆で支えるという超わかりやすいシーン。

仲良し六人組は悪くなかったと思いますよ!
後半になると、みんなで協力して翔の死を食い止めたり、みんな頑張ってた!
自分の身近にこんな人たちがいたらもちろん鬱陶しいですが、「翔が死ぬ」ってことを知ってからはそれぞれ熱い友情が丸出しになってて面白かったです。
とくに体育祭なんですけど!
…見ているだけでも恥ずかしいようなセリフが飛び交ってて、リレーの最中の翔への伝言ゲームとか赤面ものでしたよ。
恥ずかしいんですけど、でも、なんか良かったです。
青春だなーと思いました。
その際の口パク演出も、一周回って面白かったです。
「未来で待ってる」って、『時かけ』なのかな…。
学園モノSFなので影響は多少あったと思います。

Orange5

しかし、肝心の(?)SF描写は全然ダメ!!
映画全編通して最も不満な点ですよ!
現在と並行して10年後の未来も描かれています。
観ている間ずっと気になっていたのは【手紙がどうやって届くのか】だったのですが、切手貼って、缶に入れて、土に埋めて…おわり。
「届くといいね…」「うん」

えええ………。

届くわけないだろ!!
さすがに都合が良すぎます!
一番気合い入れて撮るべきシーンだったと思うので残念!
というか、そもそもここは説明する描写が、ほぼ無い。想いが届いて奇跡が起きたにしても、もうちょっとちゃんと念じろ!
SF(すこしふしぎ)要素が圧倒的に不足していると思います。
トンデモない仮説でもいいから、せめてやる気だけは見せてほしかった。
ここの説得力がないと、もう全部ダメ!とも思えてきます。

Orange10
まあ、夕陽がキレイだったから、いいか…。

描かれるのは健全な青春ばかりでした。
好きなシーンもあるにはあったんですが、全体的な印象はかなり悪いです。先に待っているのが”好きな人の死”なので、一貫して哀しげな雰囲気なのも、だいぶキツかった…。
【哀しげミュージック】がほぼ全編に渡って多用されており、副音声で「かわいそうでしょ?」と聞こえてくるようでした。
かわいそうですけど、クドすぎて…。
泣きシーンも多かったです。
これは、どれも中途半端な感じがしました。
あと、この内容で140分はさすがに長すぎ!
涙を削れば2時間で収まったはず。

ということで、嫌いじゃないけど微妙な映画でしたよ。

Orange12
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『味園ユニバース』 感想。

オシリペンペンズ最高でしたー。主演は関ジャニ∞の人。
山下敦弘監督作ということで、ただのファンの感想になります。
個人的評価:★★★★★★★★☆☆
misonounivers
2015年2月14日公開/103分/日本/映倫:G
監督:山下敦弘
出演:渋谷すばる 二階堂ふみ 鈴木紗理奈 松澤匠 野口貴史 赤犬

<あらすじ>
大阪のとある広場でバンドがライブをしている中、記憶を失った若い男(渋谷すばる)が舞台に乱入し歌を披露する。ざわつく会場で鳴り響いた男の歌声は、周囲の人間を圧倒する。彼の才能に興味を抱いたバンドとマネージャーのカスミ(二階堂ふみ)は「ポチ男」とあだ名を付け、スタジオで働いてもらうことにする。やがてバンドのボーカルに迎えられたポチ男は、喪失した過去の記憶をたどっていき……。
(以上シネマトゥデイより)

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記憶を失くしてから初めて鏡を見るシーン。「…………誰?」

とりあえず主人公の渋谷すばるがめちゃくちゃ良かったです!
正直あんまり期待してなかったのですが…(すいません)。
キャラクターもいいんですけど、役者がいいですよ、この映画。
この人の顔面は最高でした。
風貌もなんとなく無骨な感じがして、シャツも基本的にビロビロだし、韓国暴力映画の主人公みたいでしたよ。かっこよかったっす。

この主人公、セリフは必要最低限のみという感じ。
前半はほとんど喋りません。
笑顔らしい笑顔もありません。
(記憶喪失の間は)とにかくずーっと無表情です。
喜怒哀楽をあまり表に出しません。
無表情ってところはカウリスマキの『過去のない男』(同じく記憶喪失モノ)からの影響なのかなーと思ったりもしました。
個人的には、主人公が無口って設定だけでもちょっと良いです。
喋らない主人公って大好きなんですよねー(『ドライヴ』のゴズリングとか)。
こういう場合セリフに取って代わるものが、たとえば暴力であったりするんですが。『味園』の主人公に唯一残ってた記憶ってのは【歌】だったんですね。

misonounivers8
画像は松澤匠くんのラストシーン。

話は出所シーンから始まります。
主人公がシャバに出ると昔の仲間二人が車で出迎えにやって来ます。
しかし、彼らと別れて一人になったところを何者かによって拉致されてしまい、暴行の末血まみれに…。
そして頭を殴られた主人公は、記憶喪失(逆行性健忘)となってしまいます。

どうでもいいことなんですが、この昔の仲間ってのが良かったです。
パッと見すごくクズっぽいんですよ。
ひとりは天竺鼠の坊主の方(芸人)。
その舎弟として登場するのが松澤匠なんですけど…『恋の渦』のユウタくんですよ!(『トイレのピエタ』で、ようやく名前覚えた)
冒頭からテンション上がりましたー。
底辺が似合いすぎてて大好きです。
今回もホントに軽薄なチャラ男って感じで、ずっとニタニタ笑ってます。
ムカつくんですけど、後半になると主人公によってボコボコなのでスッキリ。

misonounivers11

けっこう重要なシーンである記憶を失う際の暴力もすごくいいと思いました。
頭部への一撃が金属バットなんですけど、バットの振りかぶり方がわりと強烈なんですよね。
絶対死ぬだろ…って感じに思いっきりガツンといってます。
こういう描写を見るたびに、殴られた人が平然と生きてたりして(まあ、映画だからいいんだけど)、ちょっといらいらした気持ちになったりもするんですよねー。
ですが、今回は納得できました。
こんだけ強めに殴ったらさすがに記憶も吹っ飛ぶかも!と感じたので、必然性のある程良いバイオレンスだったと思います。

misonounivers10
たぶん『レニングラード・カウボーイズ』の日本版

目を覚ました主人公がふらふらと歩いていく先は地元のお祭り会場。
そこで赤犬(っていうバンド)がライブしてるんですけど、ここは嬉しかったです。
ついに出た赤犬!という感じで。
赤犬といえば、山下監督の初期作の音楽を演っていたことで有名(?)ですね。
熊切和嘉監督の作品でもいくつか担当してました。
まあ、大阪芸大のつながりだと思うんですけど、今回の作品は出ててもまったく不自然じゃない話です。
というか赤犬ありきのストーリーですよ。
音楽映画ですし、舞台は大阪ですし。
基本的にこの映画の出演者全員が関西弁だったと思います。
赤犬がいるんで『どんてん生活』の盟友・宇田鉄平(テッペイ)も当然出演。
ホントに楽しい映画でした。

misonounivers2

お祭り会場に到着した主人公は、ぼーっとバンドの演奏を眺めてから、唐突に歌っているボーカルからマイクをぶん盗ります。
そしてここで初めて歌うことに。
曲は「古い日記」をアカペラで。
正直観る前は、アイドル主演だし、関ジャニ∞だし…って感じでナメてたんですけど、ここの歌で気持ち持ってかれました。
フツーに上手いです。
そして、なにより迫力がありました。
ちょっと圧倒される感じでした。
で、ある程度歌い終わったら、なぜかぶっ倒れて気絶。
え、なんで?ってちょっと思ったけど……そのほうが面白いからいいんですよ!
そして主人公は二階堂ふみに拾われて同居するという羨ましい展開に。

misonounivers9
赤犬のライブ中はPAとして活躍。

カスミ(二階堂ふみ)は赤犬のマネージャーをやりながら実家の音楽スタジオを経営しています。父は二年前に事故で亡くなってしまい、一緒に散歩していた犬のポチはその時に逃げて、消えてしまったようです……!
名前のなかった主人公はカスミの家で暮らし始めてから、【ポチ男】と名付けられることに…(ひどい名前)。

それからしばらくして、赤犬のボーカルが交通事故で怪我を負い、歌声を認められたポチ男が代わりに赤犬で歌うことになるのです。
そして初ライブへ。
「古い日記」を歌うのですが、その時ついに記憶の断片が甦るんです。
ここは演出もかっこよかったんですけど、渋谷すばるがめちゃくちゃ良い。
ぼうっと止まってるだけなんですけど…。
眼力で圧倒する感じ。涙で(?)ほんの一瞬だけ眼が輝くんですよね。
観てて、ちょっと涙腺が緩みました。
ちなみに、この映画の出演者は誰ひとり泣きません。そこもよかった。

misonounivers3

その後、あるきっかけでカスミはポチ男の素性を知っていくことになるのですが、今の関係を壊したくないカスミは真実をポチ男に告げず、嘘をついてしまいます。
ここのすっごく微妙な感情表現は最高でしたー。
恋愛感情とも違うんですよね。
バンドに必要な人間として、いなくならないでほしい!ということみたいです。
要は、歌声に惚れた女…なのかな。

最初は、ペットロスの穴を埋める存在がポチ男だと思ってたんですけど、途中からやっぱりそうじゃないのか…と思いだして、結局最後はカスミの自己満足のためだったのかなーと思いながら終わってしまいました。
「しょうもな」ってのは、自分が喜んでることに対しての照れ隠しなのかなー。
いろいろと考えさせられました(浅いことしか考えてません)。

misonounivers4
黒目以外はあまり動きのない顔面。

そしてついに主人公の記憶がすべて甦ることになります。
きっかけは、おじいのカセットテープ。
ここも渋谷すばるの顔演技のみで押し切ってます。
表情は相変わらず無表情に近いんですけど、やっぱり眼光ですね。
あと間の取り方がすごく良い。

元居た家を思い出したことで、その日のうちに帰宅するのですが…嫁につらい扱いを受けてしまいます。
主人公・大森茂雄は歌が好きなだけのクズ野郎だったんです!
それからカスミのスタジオに戻るが、松澤匠が訪ねて来たことで、迷惑をかけるわけにもいかず出ていくことに…。
すべての記憶を思い出したことで居場所を失くした主人公。
ついでに主人公の暴力が松澤匠に炸裂(ここ気持ちいい)。

misonounivers5
やっぱり悩むときは浴槽。このあと頭まで沈んでブクブク…というベタ描写も。

カスミってキャラクターは正直ちょっと中二病っぽいんですけどね。
なんか言動が幼くて…。
「うちの世界はこれだけで足りんねん(4本指)」とか。
この映画の中でカスミだけはドラマ的なセリフ多めな印象です。
とは思いつつも、そんなところがめちゃくちゃ可愛かったりもします。
そしてスイカを食べながらの告白&種飛ばしは名シーンでした。
…二階堂ふみに肩をグーパンチされたいとか、金属バットで殴られたいとか、一緒にスイカ食べたいとか、ちょっとそういう願望ありますよ。
そんなものを全部叶えてくれる映画でもありました(実際何も叶ってないが)。

misonounivers14
真ん中の人が超かっこいいバカなことをしますが、とくに盛り上がりません。

ラストは赤犬+ポチ男こと大森茂雄(渋谷すばる)のライブで幕を閉じます。
この直前の出来事でけっこう感動しました!
赤犬ボーカルのタカさんが全力で場の空気を読むんですね。
ボーカルを引き渡すためにあることをします(しかもまったく見えないところで)。
笑い泣きですよ。
そして、ポチ男はステージに…。

misonounivers12
『殺人ワークショップ』の主演・宇野祥平さんも出てましたよ!

ラストの印象ってものすごく大事だなーと改めて思いました。
歌い終わってから、最後の最後で主人公が初めて笑顔を見せるんです。
それもカメラ目線なんかではなくて、ちょっと俯き加減にニコッとするんですけど、そこはもうヤバかった。
涙腺崩壊とかは全然ないんですけど。
「良い映画を観たなあ…」と心地よい気分になりました。

二階堂ふみの「しょうもな」の一言で終わらなくてホントに良かった!
「しょうもな」って、なんなんですかー。
激しく印象に残ったし、そこに愛情の・ようなものは感じましたが…。

misonounivers6
宇宙一カッコイイバンド・オシリペンペンズは名曲『拷問』を披露。

ところで、オシリペンペンズはマジに最高です。
中盤にカラオケ喫茶で演奏するシーンがあるのですが、ボーカルの石井モタコ氏はいつも裸なのに映画ではなぜか着衣でした。二の腕に「オメコ」という文字の自家製の刺青が彫ってある凄い人です。あれは子供たちへの配慮だったんでしょうか。懐かしかったし嬉しかったので、とくに残念でもないし文句もないのですが。久々に見たり聴いたりするものは、どんなものであれよくわからない謎の感動がありますよねー。そんな感じで泣きそうでした。演奏時間も、長すぎず短すぎずジャスト。ありがとう、うどんサイケ。

それからエンドクレジットをだらだら眺めていると『松ケ根乱射事件』の『モレシコ(ボアダムス)』とか本気で最高だったな!と見直してもないのに思ったり…。
ほぼ全シーン面白かったので、感想のないところがないような映画です。
面白かったです。面白かったんですが監督の過去作と比べると、熱量はそんなに高くない…と思いました、正直なところ。
本心から好きです。けど爆発力は、あんまりなかったかなー。

misonounivers7
ちゃんと嘔吐シーンもありました。さすがです。

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